Confidence ZEN Ensemble (コンプリート3ウェイシステム)《写真提供:ビーウィズ》

ビーウィズは8月4日、21年ぶりにフルモデルチェンジしたフラッグシップスピーカー「Confidence ZEN(コンフィデンス ゼン)をワールドプレミア(国際報道発表)し、海外各市場での受注を開始した。

Confidence ZENは、2002年発売のBEWITHブランド第1号製品「Confidence」の系譜を受け継ぐ次世代のフラッグシップスピーカーだ。考えうる最高の素材のみを選び抜き、音響的理想を貫いた正攻法の設計によって、それらが持つ本来の力を“然"(あるがまま)に引き出すことを第一義に開発。同一素材によるオールコーン3ウェイシステムを従来モデルから踏襲しつつ、現代のカーオーディオシーンで常識となったデジタルプロセシングによるフルマルチシステムを前提に、基本設計から使用素材に至るすべてを再定義した。

PPC(Polar Pattern Control・偏芯)コーンの採用によって厳密な指向性制御の可能性を追求した5cmワイドレンジトゥイーター「ZEN 50PPC」、磁気回路の大容量化で低音域の再生限界を飛躍的に拡大した13cmミッドウーファー「ZEN 130」と18cmサブウーファー「ZEN 180」の3ユニットを完成。フル3ウェイ・コンプリートセットの「ZEN Ensemble」を筆頭に、シンプルな2ウェイ構成から2ウェイ+サブウーファーの3Dシステム、あるいはマルチチャンネルシステムまで自由に組める「ZEN 50PPC」(ペア)、「ZEN 130」(ペア)、「ZEN 180」(単品)を用意する。

PPC×丸型のシステム構成、デジタルプロセシング時代にあわせて進化
初代Confidence登場から20年、ハイエンドカーオーディオではタイムアライメントやクロスオーバー/イコライザーをデジタル制御するデジタルプロセシングが普及。Confidenceを象徴するPPCテクノロジーも、デジタルプロセシング時代に呼応し、進化を遂げた。

ビーウィズでは、各サイズの偏芯コーンユニットと丸型コーンユニットを交えたさまざまな素材と構造のプロトタイプ製品を試作し、何年にもわたり検証を重ねてきた。その結果、指向性制御が大きな意味を持つ5cmワイドレンジトゥイーターをPPCテクノロジー搭載の偏芯コーンユニットとし、13cmミッドウーファーと18cmサブウーファーには偏芯のない丸型コーンユニットを採用して磁気回路のキャパシティを最大限確保することがベストという結論に達した。デジタルプロセシング時代におけるカースピーカーの理想を求め、Confidence20年の歴史のなかで蓄積されたノウハウのすべてを投入。Confidence ZENは、これまでにない「PPC×丸型」のシステム構成となって生まれ変わった。

新開発ゴールドウィーブ・ダイヤフラムを全ユニットに採用
Confidence ZENは、新開発の「ゴールドウィーブ・ダイヤフラム」を全ユニットに採用。世界一強い繊維として知られる日本生まれのハイテク繊維「ZYLON」と、高級スピーカー用として豊富な実績のある音響専用カーボン繊維とを、音のゴールデンバランスを目指して組み合わせた。華やかでスピード感あふれる音色のZYLONを縦糸に、質量感のある安定したサウンドと音質チューニングの自由度を持つ音響専用カーボン繊維を横糸に50:50の比率で編み上げ。各素材の資質を最大限に生かせるよう添加物や結着剤の使用を控えてナチュラルに仕上げ、極めて速い音速(音の伝播速度)と高剛性、そしてフラットな周波数特性や優れたS/N感を最高のバランスで実現している。

フレームは黄銅塊無垢削り出し
フレームは黄銅の無垢材からひとつずつ削り出して製作した「SSS(Solid/Stable/Silent)フレーム」を採用する。ゴールドウィーブ・ダイヤフラムとの音のマッチングに優れ、精密加工にも最適。あらゆる音量域における圧倒的なエネルギー感、驚くほどに深いS/N感の原動力となっている。

フレーム形状は歴代のConfidenceシリーズ各モデルの優れた基本コンセプトを踏襲しながら設計を一新。前面フレーム部分の肉厚を従来比の2倍とするなど、剛性・低共振をさらに徹底させながら音響的なバランスも高度に追求した。

また表面仕上げには微細な黄銅粉を混成した独自のマットクリアコーティングを施し、黄銅無垢材ならではの風合いを大切にしながら経年による音響特性の低下や表面の変色を防いでいる。

ハンドメイドのオーナメントプレート
各ユニット背面のオーナメントプレートは、熟練した職人の手によってConfidence ZEN専用に1枚ずつハンドメイドで仕上げた特製品だ。丸く切り出したステンレス地金に漆(うるし)調の黒艶塗装を施し、その表面にBEWITHシンボルと文字類を純金入り塗料で美しく印字。歴代Confidenceに受け継がれてきた「8ホール」をイメージさせるシンプルなデザインで、新しいConfidence ZENの世界を表現している。

完全な接続を可能にするHeavy Dutyターミナル
ZEN 130とZEN 180は新開発の「HD(Heavy Duty)ターミナル」を採用し、カースピーカー史上もっとも完全で強固な配線接続を実現する。合計4個のパーツで構成された付属のプラグはYラグに取り付けたケーブルを緩みなく確実に取り付け。さらにスピーカー側ターミナルに差し込んだ後でノブを回せばプラグ先端がターミナル内で拡張し、プラグ先端とターミナル内壁とを強固に圧着させる。

付属プラグはスピーカーの「SSSフレーム」と同じ黄銅無垢材の削り出し。導通部の表面にはすべて金メッキを施した。また、スピーカー側ターミナルは一般に広く採用されるバナナプラグと互換性のある規格で作られており、好みの市販バナナプラグも接続できる。

左からZEN50 PPC、ZEN 130、ZEN 180《写真提供:ビーウィズ》 ゴールドウィーブ・ダイヤフラムを採用した「ZEN 50PPC」のPPC(偏芯)コーン ※画像はプロトタイプ《写真提供:ビーウィズ》 ZEN 130のSSS(Solid/Stable/Silent)フレームとハンドメイドによる“ZEN”オーナメントプレート《写真提供:ビーウィズ》 HD(Heavy Duty)ターミナル《写真提供:ビーウィズ》