トヨタがロシア法人で生産するRAV4《photo by Toyota》

帝国データバンクは2月24日、緊迫しているロシア、ウクライナ地域に日本の企業370社超が進出していると発表した。

ロシアがウクライナに侵攻したことを受けて、日本も独立承認地域の資産凍結や輸出入禁止などの対ロ経済制裁を実施している。ロシアビジネスを展開する日本企業も影響は避けられない見通しで、同社はロシア進出企業を調査した。

ロシアに進出している日本企業は2022年2月時点で347社が判明した。2016年調査の314社から5年間で1割増えており、2013年の213社からは1.6倍となっている。進出先では、ロシア首都のモスクワのほか、サンクトペテルブルク、ニジニノヴゴロド、サマラなど、多くがロシア西部に集中している。天然ガスなど資源開発の進むサハリンや、日本から地理的に近いウラジオストクへの進出も目立つ。

業種別にみるとロシア進出企業で最も多いのは「製造業」の156社で、全体の4割超を占める。トヨタ自動車、三菱自動車、マツダなどの自動車メーカーや、ブリヂストン、横浜ゴムなどの自動車部品メーカーなどが目立つ。卸売業では中古車の輸出・販売業者なども進出している。

また、ウクライナの2022年1月時点での日本企業で進出しているのは57社だった。自動車関連では住友電気工業グループやフジクラが進出している。

横浜ゴムが現地法人で生産するBluEarth-A《写真提供 横浜ゴム》 日本企業のロシア進出状況《画像提供 帝国データバンク》 国境を超えてポーランドに到着するウクライナ市民《Photo by Attila Husejnow/SOPA Images/LightRocket via Getty Images/ゲッティイメージズ》