雪に埋まった721系電車。2022年2月6日、函館本線厚別駅。《写真提供 北海道旅客鉄道》

2日連続で発着列車の終日運休が続いたJR北海道札幌駅だが、本日2月8日も始発から全面運休している。

2月6日の大雪以来、札幌近郊の17駅では29本の列車が立ち往生したため、運行再開にはこれらを順次、車両基地へ回送し本線を開けなければならないが、この作業が想定以上に時間を要しており、再開を遅らせている原因になっているという。

このため、札幌駅構内に除雪車を送り込むことも困難で、分岐器(ポイント)が多数あることなどから、人力による除雪が続けられている。

JR北海道は、車両回送の関係から、札幌運転所へのルートとなる函館本線手稲〜札幌間の再開を最優先で考えており、小樽〜札幌〜新千歳空港間の夜再開を目指すという。それ以外の札沼線(学園都市線)や函館本線白石〜岩見沢間については、2月9日以降の再開としている。

今回の大雪に関連して、JR貨物の貨物列車も2月7日19時30分時点で、函館本線札幌貨物ターミナル〜滝川間、千歳線苫小牧貨物〜札幌貨物ターミナル間、室蘭本線苫小牧貨物〜岩見沢間、石勝線・根室本線南千歳〜帯広貨物間で運行を見合わせている。

JR貨物は北海道以外でも、津軽線青森〜蟹田間や上越線水上〜越後中里間の運行見合せを受けており、本州〜北海道間の大幅な物流停滞が懸念される。

JR貨物札幌貨物ターミナル駅の様子。2022年2月7日。《写真提供 日本貨物鉄道》 立往生した車両の救出手順。除雪車が逐一、反対車両を除雪する必要があるため、時間を要している。加えて車両至近の雪は人力除雪になるため、余計に時間を要する。《資料提供 北海道旅客鉄道》 千歳線の快速『エアポート』。同線は新千歳空港や石勝線方面の列車が運行されているため、札幌〜手稲間とともに札幌〜南千歳〜新千歳空港間を優先的に開通させるべく作業が進められている。《写真撮影 佐藤正樹》