ルネサスとオムニビジョン、車載カメラシステム向けリファレンスデザインを提供開始《写真提供 ルネサスエレクトロニクス》

ルネサスエレクトロニクスと米国オムニビジョン・テクノロジーズ社は、高解像度(HD)車載カメラシステムの統合リファレンスデザインを提供開始した。

本リファレンスデザインは、オムニビジョンの1.3メガピクセル対応のISP(イメージシグナルプロセッサ)搭載CMOSイメージセンサSoC「OX01F10」と、HD映像を低コストのケーブルを使用して伝送できるルネサスのオートモーティブHDリンク(AHL)ICを組み合わせたもの。これにより、厳しい照明条件でも高品質な映像伝送が可能となり、小型で低消費電力かつ低コストのカメラシステムを実現する。

自動車の運転支援システムでは、高精細なHD映像による物体認識機能の重要性が増している。ルネサスのAHLエンコーダ「RAA279971」とデコーダ「RAA279972」は、変調アナログ信号を用いて映像を伝送するため、HD信号をデジタル伝送する場合と比べ、必要な伝送レートは10分の1で済み、既存のアナログビデオケーブルのツイストペアケーブルや標準的な安価なコネクタを使用できる。AHLをR-Car SoCやRH850マイコン、車載用PMIC、アナログICなどの他のルネサス製品と組み合わせることで、どのクラスの自動車に対しても多くの安全機能をコスト効率よく組み入れることができる。

オムニビジョンのSoC「OX01F10」は、低ノイズを実現するPureCel Plus技術を用いた高性能な3.0ミクロンのイメージセンサと高度なISPを統合。車載用リアビューカメラ(RVC)およびサラウンドビューシステム(SVS)の課題である、低照明環境でも優れた性能を発揮する。さらに、小型で超低消費電力、低コストを実現し、単一基板(PCB)設計が可能なため、信頼性も向上する。