肺炎発症につながる新型コロナウイルスの感染拡大問題(新型肺炎問題)がモータースポーツ界にも影響を及ぼし始めた。フォーミュラEは3月21日開催予定だった中国・三亜戦について、同日の開催見送り決定を2月2日に発表。4月のF1中国GP(上海)への影響も懸念されている。
フォーミュラEの2019/2020シーズンは全14戦の日程で19年11月に開幕し、20年1月末時点で第3戦までを終了、2月は15日に第4戦がメキシコで、29日に第5戦がモロッコで開催される。中国・三亜(海南省)でのレースは3月21日に第6戦としてラインアップされていたが、今回、シリーズ側と中国の開催関係サイドとが新型肺炎問題の影響を考慮し、「3月21日の開催を行なわない」ことを決定、発表した。
ステートメントにおいては、「状況が改善された場合、代替日程を検討したい」との旨も記載されているが、7月でシーズンが閉幕するスケジュールを前提に考えると、仮に新型肺炎問題が早期に終結したとしても、新たな三亜戦の日程を19/20シーズンに入れることはいろいろな面で難しいかもしれない。
日本時間2月3日昼の段階では、フォーミュラEの公式サイトにおける19/20シーズンカレンダーからは三亜戦がとりあえず外され、以降のレースのラウンド数がひとつずつ繰り上がる格好になっている。最終の英国ロンドン2連戦(7月25〜26日)は当初第13〜14戦だったが、第12〜13戦に変わった。
中国では4月17〜19日の日程でF1(中国GP/上海)の開催も予定されており、こちらについての動向にも注目が集まっている。F1は今季(2020年)、歴代単独最多となる年間22戦の開催を予定しているが、思わぬかたちで“新記録”への壁ができてしまった格好だ。新型肺炎問題が全世界的に今後も良くない方向に推移し、中国GPの開催に明確な影響が出た場合は、中国GPと日程的にも地域的にも近い今季新設のべトナムGP(4月3〜5日)への波及も可能性がまったくないとはいえなくなってくるだろう。
なお、F1の開幕戦は今季もオーストラリアGP(メルボルン、3月13〜15日)だが、こちらでは昨季の世界ラリー選手権(WRC)最終戦が開催中止になった原因である森林火災が未だ終息していないという。ただ、テニスの四大大会のひとつ「全豪オープン」が1月後半〜2月初頭に“オン・スケジュール”でメルボルンにて開催された経緯を考えると、F1オーストラリアGPの開催には現段階で影響はしないものと思われる。
しかしながら中東情勢の推移次第で開催が危ぶまれることになりそうなレースもないわけではなく、中国GPの件を筆頭に今季F1の“22戦開催新記録達成”への道はそう簡単なものではない、そんな様相を呈しつつあるともいえそうだ。
新型肺炎でフォーミュラEの中国戦は開催見送り…F1はどうなる!?
2020年02月03日(月) 19時00分
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