NTTドコモと東京大学大学院情報学環中尾研究室は、第5世代移動通信方式(5G)とマルチアクセスエッジコンピューティング(MEC)を活用した協調運転支援の実証実験に成功した。NTTドコモと東京大学が28日、発表した。
次世代モビリティでは、車々間・路車間通信によってさまざまな情報を低遅延、高信頼性のネットワークを介して共有し、運転支援・遠隔制御に関する制御情報を車両に伝送することによる協調運転制御の実現が期待されている。特に通信の遅延量は、その値が大きくなると、停車までの時間が長くなるため、安全な運転に支障をきたすおそれがあるため、低遅延なネットワークを介して協調運転支援を実現することが重要。
ドコモと東京大学は11月19日から21日まで、5GとMECを活用して約1ミリ秒の伝送遅延を実現する環境を構築、協調運転支援の実証実験を実施した。実験には3台のラジコンカー、位置検出機器、位置情報・制御情報を伝送するMEC、5G通信環境、ラジコンカー制御環境を構築。実験の結果、協調運転支援によってラジコンカーは接触することなく、実験に成功した。
今回の実証実験は、特定のコース内で限られた台数を制御するもので、実用化に向けては、さらに制御の難易度の高い環境での評価が必要で、今後、協調運転支援の確立に向けて継続的な検証を進める。
また、協調運転支援技術は、車いすの自動運転支援などへの活用や、船舶の運航制御など、様々な分野での活用も期待されるため、今回の検証で得られた協調運転支援の知見・ノウハウを活用していく。
NTTドコモと東大、5Gを活用した協調運転支援の実証に成功
2018年11月29日(木) 09時00分
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