プロボックス Produce by EXTEND prime of vision(東京オートサロン2022)《写真撮影 雪岡直樹》

カスタムベースとしてもレジャービークルとしても近年注目を集めているのがトヨタ『プロボックス』だ。小型貨物(4ナンバー)という理由からこれまでノーマークだったユーザーも、車両価格、維持費、そしてカスタム要素などで注目度満点なので要チェックだ。

2BOX形状の車両はさまざまなサイズ&グレードのステーションワゴンが各社からラインアップされ、積載性の充実と走行性能を兼ね備えたボディタイプとして愛用するユーザーも多い。しかし、ちょっと選択肢を広げてみると思わぬ“掘り出し物”に出会うことがある、それが今回取り上げたプロボックスだ。

◆商用車を自家用車にするといい理由
いわゆるライトバンと呼ばれるジャンルのクルマで小型貨物(4ナンバー車)のカテゴリーに属しているクルマだ。街中で見ることも多いハイエースなどと並ぶ“働くクルマ”の代表車種のひとつだ。そんなプロボックスをここで取り上げたのにはワケがある。実は調べれば調べるほど車両価格、コスト、カスタム、使い勝手の上で、乗用利用するユーザーにもかなりお得で魅力的なクルマなのが分かってきたのだ。こんなクルマを働くクルマだけに止めておくのはもったいない。小型の2BOXボディを求めているユーザーは比較検討車種のひとつにプロボックスを組み込んでいると良いだろう。

プロボックスのメリットのひとつは車両価格の安さにある。現行モデルにはハイブリッド(1.5L)とガソリン(1.3L)の2つのパワートレーンが用意されている。中でも注目なのはハイブリッドだ。最廉価グレードであるGX(ハイブリッド)はなんと179万円で手に入ってしまうのだ。例えばカローラフィールダーの1.5Lハイブリッドモデルが233万円オーバーなのと比べて、そのリーズナブルさが際立つだろう。この価格でハイブリッド車が手に入るだけでも注目に値するのでは無いだろうか。

さらにガソリンモデルになるとさらに149万1000円(G 1.3L)から手に入るのもお得度満点と言えるだろう。コンパクトカーや軽カーなどよりもリーズナブルに4バンパーサイズの2BOXボディが手に入ると思うと興味がわいてくるんじゃ無いだろうか?

特にこのクルマをベースにして足まわりや内外装パーツをカスタムして自分だけの個性的なクルマを作りたいというドレスアップ派のユーザーにはこの価格差がそのままアフターパーツ代金に回せるのが魅力。ツルシの状態でクルマを乗るのには抵抗があるというユーザーにはリーズナブルなプロボックスはとにかく魅力的だ。

◆ランニングコストも安い
次に、プロボックスを購入するもうひとつの理由がランニングコストにある。小型貨物である4ナンバー車は乗用ナンバーである5ナンバー車に比べて、税金や保険の面でかなり優遇されている。自動車税、重量税、自賠責保険を合計して、同クラスの5ナンバー車と比べてみるとプロボックス(4ナンバー)は2年間で3万5000円程度安く済むので、長く乗れば乗るほどその差は顕著になってくるだろう。

ただしひとつ気をつけないといけない点として小型貨物は毎年車検になるということ。そのため車検に出す手間や手数料は乗用車の2倍になってしまう。車検時の整備内容にもよってくるが、車検総額でおおよそ4万〜7万円が毎年かかってくるのでこのあたりはあらかじめ納得した上で手に入れると良いだろう。

それらを踏まえて考えれば、自家用車との車検費用はほぼ変わらずで手間は増える、ただし車両価格はバーゲンプライスで、さらに普段使いの燃料代の節約にもこのクルマはメリットが大きく、ハイブリッドモデルの燃費は22.6km/L(WTLCモード)と、ランニングコストを考えてもかなりお得なクルマなのだ。

◆プロボックスはアフターマーケット部品が多い
そんな魅力的なプロボックスだが、ノーマルのままではさすがに野暮ったいライトバンなので「そのまま乗用するのはちょっと抵抗がある……」というユーザーも多いだろう。しかし、ここでもプロボックスが優れているのはアフターパーツの充実度だ。

まずはホイール交換の選択肢がしっかり用意されている点が注目。標準のホイールサイズは14インチ、4穴、P.C.D.=100、5J、インセット=+39。インチアップも含めて適合のアルミホイールはすでに数多くラインアップされているので、デザインやサイズもよりどりみどりの状態。まずはアルミホイールのラインアップも充実、好みのホイールに履き替えるだけでプロボックスのイメージは一変する。

さらに足まわりパーツの充実度にも注目。商用モデルと言えどもすっかりカスタムベースの人気車種になっているプロボックスなので、ロワード/リフトアップともにサスペンションパーツがラインアップされているので好みの車高、サスペンションに変更が可能だ。プロボックスのサスペンション形式はフロント=マクファーソンストラット、リア=ラテラルロッド付きトレーリング車軸式(5リンク)を採用しているので、パーツのセレクト次第で上げにも下げにも対応できる。

◆アウトドア系カスタムでも、低く構えたエアロスタイリングでも
キャンプやラフロードを楽しむアウトドア系のレジャービークルとしてカスタムするならリフトアップ(上げ系)の足まわりカスタムが定番。タイヤにもゴツゴツトレッドパターンのオフ系モデルを選ぶなど、足まわりコーディネートをトータルで決めればどこから見ても商用バンとは思えないクルマに仕上がる。

一方、車高を下げるロワードでシャープなフォルムを作るドレスアップスタイルも定番。プロボックス用のエアロパーツもラインアップされているので、腰高の働くクルマ感を払拭して、低く構えたスタイリングを作ることも可能だ。

このようにプロボックスがいかに多くの可能性を秘めた魅力的なクルマなのがわかっただろう。4ナンバーの小型貨物だと言うだけでこれまで敬遠していたユーザーも、レジャービークルにもドレスアップにも使える手軽でハイパフォーマンスなクルマなのが理解できたのでは無いだろうか。さらに自分が求めている方向性のアフターパーツを調べてみると、自分だけのプロボックスの育て方が思い浮かんでくるのでは? ちょっと変化球の車種選びをして、アフターパーツ選びまでを含めた豊かなカーライフを送ってみよう。

土田康弘|ライター
デジタル音声に関わるエンジニアを経験した後に出版社の編集者に転職。バイク雑誌や4WD雑誌の編集部で勤務。独立後はカーオーディオ、クルマ、腕時計、モノ系、インテリア、アウトドア関連などのライティングを手がけ、カーオーディオ雑誌の編集長も請負。現在もカーオーディオをはじめとしたライティング中心に活動中。

トヨタ・プロボックス量産型(GX、ハイブリッド)《写真提供 トヨタ自動車》 トヨタ・プロボックス量産型(GX、ハイブリッド)《写真提供 トヨタ自動車》 トヨタ・プロボックス量産型(GX、ハイブリッド)《写真提供 トヨタ自動車》 トヨタ・プロボックス量産型(GX、ハイブリッド)《写真提供 トヨタ自動車》 PROBOプロボックス(アソモビ2022)《写真撮影 中尾真二》 PROBOプロボックス(アソモビ2022)《写真撮影 中尾真二》 PROBOプロボックス(アソモビ2022)《写真撮影 中尾真二》 PROBOプロボックス(アソモビ2022)《写真撮影 中尾真二》 PROBOプロボックス(アソモビ2022)《写真撮影 中尾真二》 160系プロボックス用のオリジナルグリルガード ver2ラプターライナーVer.《写真提供 カーストック》 プロボックス用オリジナル ラゲッジウインドウ ラック《写真提供 カーストック》 プロボックス用ルーフラックウッドパネル《写真提供 カーストック》 プロボックス用オリジナルセット バックハンガー+リアゲートウッドパネル《写真提供 カーストック》 プロボックス用グリルガード(マットブラック)《写真提供 カーストック》 プロボックス用ラゲッジパネル《写真提供 カーストック》 プロボックス用ラゲッジパネル《写真提供 カーストック》 プロボックス用マグネットウッドデカール《写真提供 カーストック》 プロボックス用マグネットウッドデカール《写真提供 カーストック》 プロボックス Produce by RAPTORJAPAN(東京オートサロン2022)《写真撮影 雪岡直樹》 プロボックス Produce by RAPTORJAPAN(東京オートサロン2022)《写真撮影 雪岡直樹》 プロボックス Produce by クリムソン(東京オートサロン2022)《写真撮影 雪岡直樹》 プロボックス Produce by クリムソン(東京オートサロン2022)《写真撮影 雪岡直樹》 プロボックス Produce by バックアップデザインLX-MODE(東京オートサロン2022)《写真撮影 雪岡直樹》 プロボックス Produce by バックアップデザインLX-MODE(東京オートサロン2022)《写真撮影 雪岡直樹》 プロボックス Produce by フレックス(東京オートサロン2022)《写真撮影 雪岡直樹》 プロボックス Produce by フレックス(東京オートサロン2022)《写真撮影 雪岡直樹》 プロボックス Produce by EXTEND prime of vision(東京オートサロン2022)《写真撮影 雪岡直樹》 プロボックス Produce by EXTEND prime of vision(東京オートサロン2022)《写真撮影 雪岡直樹》 プロボックス Produce by EXTEND prime of vision(東京オートサロン2022)《写真撮影 雪岡直樹》