アキュラ ZDX タイプS のプロトタイプ《photo by Acura》

ホンダの海外向け高級車ブランドのアキュラの米国部門は6月6日、ブランド初のEV『ZDX』に、グーグル(Google)の新世代インフォテインメント「Google built-in (グーグル・ビルト・イン)」を、アキュラ車として初めて車載化する発表した。

◆グーグルの3つの機能を車載化
アキュラZDXは2024年前半、米国で発売される予定だ。ZDXには、車内のディスプレイオーディオに採用された「Googleアシスタント」により、ドライバーは前方の道路から目を離さず、かつステアリングホイールを持ったままで、音声によって安全にさまざまなシステムを操作することができる。メッセージの送信や経路案内、メディアや車両機能、対応するスマートホームデバイスの操作も可能だ。

また、ZDXには、「Googleマップ」が組み込まれる。これにより、Googleマップが、車載ディスプレイオーディオに表示される。Google に話しかけることで、運転をしながら自宅までのナビゲーションや到着予定時刻の共有、最寄りのEV充電スタンドの検索、店舗の営業時間の確認などが、安全に操作できるようにした。

さらに、「Google Play」が車載化されており、車内でお気に入りのアプリを楽しんだり、ダウンロードしたりすることができる。スマートフォンを使わずに車内から直接、音楽やポッドキャスト、オーディオブックを聴くことも可能。豊富な車載用アプリケーションによって、快適に移動時間を過ごせるようにしている。

◆スポーティな「タイプS」を用意
アキュラZDXは、アキュラブランド初のEVだ。アキュラはこのZDXによって、電動化を加速していく。ZDXには、スポーティな「タイプS」も用意される予定だ。タイプSでは、SUVのダイナミクスとドライビングエクスペリエンスを最適化するために、チューニングに取り組んでいるという。

また、アキュラZDXは、ホンダとGMの提携効果を生かして、共同開発される。GMの新世代バッテリー「アルティウム」が搭載される予定だ。アルティウムバッテリーは、大容量のパウチ型セルをバッテリーパック内で垂直にも水平にも積み重ねることができる方式を採用している。これにより、エンジニアは各車両のデザインに応じて、バッテリーの蓄電容量やレイアウトを最適化することができるという。

アルティウムバッテリーの蓄電容量は、50〜200kWhだ。アルティウムバッテリーによって駆動するEVは、レベル2の直流(DC)急速充電に対応して設計されている。多くの車両が、400Vのバッテリーパックで最大出力200kWの急速充電機能を備える。自社開発による電気モーターは、前輪駆動(FWD)、後輪駆動(RWD)、全輪駆動(AWD)、パフォーマンスAWDに対応するという。

◆ZDXのプレビューモデル『プレシジョンEVコンセプト』
ZDXのプレビューモデルとして発表されたのが、『プレシジョンEVコンセプト』だ。同車は、今後の電動化時代におけるアキュラデザインの方向性を示したモデル。プレシジョンEVコンセプトが提示したアキュラの新しいデザイン言語は、ZDXに初めて採用される。

イタリアのラグジュアリーパワーボートの造形にインスパイアされた流麗で力強いフォルムが特長だ。EVらしく開口部がないノーズ部分には、LEDで光る新しい「ダイヤモンド・ペンタゴン・グリル」をあしらう。また、鋭角でシャープな形状のデイタイムランニングライトや「パーティクル・グリッチ」と呼ぶ独特の抽象的なパターンを、前後のデザインや23インチホイールに配している。

米国ロサンゼルスの 「アキュラ・デザイン・スタジオ」によってデザインされた。米国カリフォルニアの強い日差しに合わせて、最適化されたマット塗装の「ダブル・エイペックス・ブルー」と呼ばれる鮮やかな特別塗装をまとっている。

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