GMC ハマーEV SUV《photo by GMC》

GMのGMCブランドは4月21日、電動SUV『ハマーEV SUV』(GMC HUMMER EV SUV)を、2024年モデルとして米国市場で発売すると発表した。

およそ10年ぶりに復活したハマーは、GMCブランドのEVピックアップトラックとして登場した。続いてデビューしたのが、ハマーEV SUVだ。パワフルなEVパワートレインを搭載する高性能SUVになる。

◆1回の充電での航続は最大505km
2024年モデルとして米国市場に投入されるハマーEV SUV にはまず、「エディション1」と「3X」が設定される。両グレードには、オンロード仕様とオフロード仕様が用意されている。

オンロード仕様は、22インチのホイールと35インチのオールテレーンタイヤを標準装備する。エクステリアはスポーティかつ、都市に似合うことを重視した。フル充電時のEPA(米国環境保護局)推定航続は、最大505kmとなる。

オフロード仕様が、「エクストリーム・オフロード・パッケージ」だ。18インチホイールに、35インチのマッドテレーンタイヤを組み合わせる。アンダーボディカメラ、スキッドプレートとアンダーボディプロテクション、アシストステップ内蔵のロッカープロテクションも装備される。1回の充電での航続は、最大で480kmに到達する見通しだ。

◆ローンチコントロールで0〜96km/h加速は3.5秒
フロント1、リア2の合計3モーター+4WDの「e4WD」システムを搭載する。このシステムは、トルクベクタリング機能を備えており、最大出力830hp、最大トルク1590kgmを獲得する。0〜96km/h加速は、およそ3.5秒の性能を可能にしている。

0〜96km/h加速およそ3.5秒の性能に貢献しているのが、「Watts to Freedom」と呼ばれるハマー独自のローンチコントロールモードだ。Watts to Freedomモードを選択することにより、EVパワートレインシステムの830hpのパワーをフル活用し、加速するという。Wattsto Freedomの準備段階では、インタラクティブコントロール、BOSE製スピーカーからのユニークなサウンド、アニメーション画面などにより、「カウントダウン」の感覚を伝える。走行安定性を高めるために、車高もおよそ50mm下がる。

バッテリーの充電は、800ボルトのDC急速充電に対応する。出力300kWのDC急速充電ステーションが利用できる。充電中、バッテリーを機械的にパラレルモードからシリーズモードに切り替える業界初のテクノロジーを採用している。

◆最小回転半径を短くする「クラブウォーク」
エディション1には、「インフィニティルーフ」が標準装備された。これは、取り外し可能な透明なスカイパネルで、車両の前部の「フランク」(トランク)スペースに収納できる。「ムーンショットグリーン」と呼ばれるマット塗装のボディカラーと、専用エンブレム付きの「ルナシャドウ」インテリアが採用されている。

エディション1と3Xには、「クラブウォーク」と呼ばれるモードが装備される。カニは英語で「クラブ」。クラブウォーク(カニ歩き)は、4輪ステアリングシステムによって、最小回転半径を短くする技術となる。

ハマーEV SUVは、GMのEV商品戦略の中心となる「アルティウム」バッテリープラットフォームをベースにしている。アルティウムバッテリープラットフォームには、共通の車両アーキテクチャに加えて、バッテリーセル、バッテリーモジュール、バッテリーパック、ドライブユニット、EVモーター、統合パワーエレクトロニクスなどのコンポーネントが含まれている。

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