オークションに出品されるGMC ハマー EV SUV エディション1《photo by GMC》

バレット・ジャクソンは、1月28日に米国アリゾナ州で開催されるオークションに、GMのGMCブランドが『ハマーEV SUV』(GMC HUMMER EV SUV)の量産第一号車を、チャリティ目的で出品すると発表した。

およそ10年ぶりの復活となるハマーはまず、GMCブランドのEVピックアップトラックとして登場した。続いて発表されたのが、SUVのハマーEV SUVだ。

◆ローンチコントロールで0〜96km/h加速3.5秒を可能に
米国仕様のハマーEV SUVには、4グレードが用意される。このうち2023年初頭、最初に発売されるのが、エディション1だ。今回、オークションに出品されるハマーEV SUVは、エディション1となる。このエディション1に続いて、2023年春に発売予定なのが「3X」と「2X」、2024年春に発売予定なのが「2」となる。

4グレードのハマーEVの中で、最も強力なのが、エディション1だ。エディション1には、3モーター+4WDの「e4WD」システムを搭載する。このシステムは、トルクベクタリング機能を備えており、最大出力830hp、最大トルク1590kgm(15592Nm)を獲得する。0〜96km/h加速は、およそ3.5秒の性能を可能にしている。

0〜96km/h加速およそ3.5秒の性能に貢献しているのが、「Watts to Freedom」と呼ばれるハマー独自のローンチコントロールモードだ。Watts to Freedomモードを選択することにより、EVパワートレインシステムの830hpのパワーをフル活用し、加速するという。

Wattsto Freedomの準備段階では、インタラクティブコントロール、BOSE製スピーカーからのユニークなサウンド、アニメーション画面などにより、「カウントダウン」の感覚を伝える。走行安定性を高めるために、車高もおよそ50mm下がる。

◆1回の充電での航続は最大483km
一方、エディション1以外のモデルでは、3Xは同じ3モーターで、最大出力も830hp、最大トルクは1590kgmと共通スペックだ。2Xと2では、2モーターとなり、最大出力は625hp、最大トルクは1023kgmに抑えられる。

また、航続に関しては、エディション1と3X、2Xが同じ。予想航続は、最大483kmとした。2は予想航続が最大402kmとなる。

エディション1のバッテリーの充電は、800ボルトのDC急速充電に対応する。出力300kWのDC急速充電ステーションが利用できる。充電中、バッテリーを機械的にパラレルモードからシリーズモードに切り替える業界初のテクノロジーを採用している。

◆「エクストリーム・オフロード・パッケージ」を用意
エディション1の装備は充実している。「インフィニティルーフ」が標準装備された。これは、取り外し可能な透明なスカイパネルで、車両の前部の「フランク」(トランク)スペースに収納できる。「ムーンショットグリーン」と呼ばれるマット塗装のボディカラーと、専用エンブレム付きの「ルナシャドウ」インテリアが採用されている。

エディション1には、オフロード向けの「エクストリーム・オフロード・パッケージ」が用意される。18インチホイール、35インチのグッドイヤー「ラングラー・テリトリーMT」タイヤ、アンダーボディアーマー、ロックスライダー、アンダーボディカメラがセットされている。

なお、エディション1は、米国で予約完売。1月28日のオークションでは、高値が付くことも予想されている。

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