ハンバーグ師匠ことスピードワゴン井戸田潤さんのためにつくられたウェッジモーターサイクルのCB1100《写真撮影 青木タカオ》

躍進中のブランドがついに初出展を果たす
日本最大級のカスタムバイク&カーイベント「第30回 ヨコハマホットロッド・カスタムショー2022」が12月4日(日)、パシフィコ横浜国際展示ホールにて開かれ、2万1000人もの来場者数で会場は盛り上がったが、初出展し注目を集めたのがロイヤルエンフィールドだ。

1901年にモーターサイクルの製造を始め、1970年までイギリスでバイクを生産してきたが、現在はインドで存続。インドとイギリスに研究開発センター(R&D)を設立し、2021年度のバイク販売台数は59万5474台、年間生産100万台と驚異的な数字を誇っている。

インド国内のミドルクラスでは約90%のシェアを獲得し、世界60カ国以上にて販売。2017年にEICMA(ミラノモーターサイクルショー)で新型の650cc『インターセプター』や『コンチネンタルGT』を、2020年11月には『メテオ350』を発表するなど、近年大躍進しているバイクメーカーだ。

トップビルダーらがカスタム
日本のカスタムシーンにもより深く浸透しようと、ついにヨコハマホットロッド・カスタムショーにも大きなブースを構えた。展示した3台のマシンは、いずれも新車で購入できるノーマルバイクではない。

アジア太平洋市場担当のアヌージ・ドゥアは、こう述べている。

「私たちは、ロイヤルエンフィールドをカスタマイズのための最適なキャンバスとして使用する世界中のトップ・カスタムビルダーと協力してきました。タイ、インドネシア、アメリカ、ヨーロッパ、オーストラリアでは、ロイヤルエンフィールドは世界で最もカスタムしやすいモーターサイクルであるいというフィードバックを得ています。

私たちは、世界中のモーターサイクリストの夢を、創造と創作を通して実現するための味方でありたいと願っており、アジア太平洋地域だけでも、情熱的なディーラーネットワーク、熱狂的なお客様やファンの皆様よって、50台以上のエキサイティングなカスタムバイクが造られてきました。

そして、これまで世界中で何百台ものカスタムビルドを手がけてきた私たちが、ついに、世界中が注目するカスタムイベントであるヨコハマホットロッド・カスタムショー2022 に参加することができ、大変嬉しく思っています。トップビルダーの強いインスピレーションを受けたカスタムバイクを実際にご覧いただき、日本の皆様と、ピュア・モーターサイクリングの喜びを共有できると心から信じています」

耐久レーサーを再現!
『Midas Royal(ミダスロイヤ)』は台湾を拠点に世界中のカスタムシーンで活動する Rough Crafts(ラフクラフト)の代表・デザイナーであるウィンストン・イェー氏が手掛けたカフェレーサー。コンチネンタルGT650をベースに、タンクと一体にしたスプリットカウルやシートカウルを新たにデザインし、伝統的なエンデュランスレーサーをイメージした。

ツインショックをモノサス化し、カーボンホイールを履くなど、躍動感のあるスタイルであると同時に軽快なハンドリングにもこだわっている。

ボードトラックレーサーがモチーフ
コンチネンタルGT650をベースにしたもう1台のカスタムは、米国ラスベガスを拠点に活動するSosa Metalworks(ソーサ・メタルワークス)によるもの。

四輪カスタムの世界で培った高い金属加工技術を駆使して、クロモリ鋼管のフレームやガーダーフォーク、外装類をすべてハンドメイド。かつて、二輪や四輪のレースが行われていた木製のオーバルコース=ボードトラックを駆け抜けていたレーシングバイクがモチーフとなっている。

ダートラのファクトリーマシンも展示!
ゼッケン10をつけたマシンは、アメリカのフラットトラックレース・プロダクションツインクラスに参戦したファクトリーマシンだからファンにはたまらない。ロイヤルエンフィールドはヤマハやカワサキ、ハーレーダビッドソンやKTMが水冷エンジンを採用する中、唯一の空冷マシンでエントリーし続け、2020年および21年に1勝ずつ、通算2 勝を挙げた。

フレームをはじめとする車体のセットアップは、2015年に傘下としたハリス・パフォーマンスが担い、アルミ削り出しのクランクケースカバーを持つパラレルツインエンジンはレギュレーション上限の750ccにまでS&S社のキットでボアアップされ、同社のフルエキゾースマフラーがセットされている。

レッドウィングがバイクに!?
Indian Motorcycle(インディアンモーターサイクル)は米国中西部ミネソタ州で100年余り前に誕生し、現在では世界的なワークブーツメーカーとなったレッドウィングとコラボ。1890ccもの排気量を持つ空冷Vツイン「サンダーストローク116」を心臓部とする『Chief Dark Horse(チーフダークホース)』のサドルシートやタンクダッシュパネルのレザーを張り替え、タンクロゴにもその名が施された。

また、プランジャーサスペンションを備えるフレームに、米国生まれのフラットヘッドエンジンを搭載した1946年の『Chief(チーフ)』もディスプレイ。弧を描く美しいラインでタイヤを覆うディープフェンダーやガーダーフォークを持つヴィンテージインディアンも並び、歴史と伝統を感じる展示となった。

ファンを虜にしたカスタムたち
Wedge Motorcycle(ウェッジモーターサイクル)は、ハンバーグ師匠ことスピードワゴンの井戸田潤さんのためにつくられたCB1100を展示。ご本人も会場に駆けつけ「めちゃくちゃカッコイイ!」と、たいへん気に入ったことを代表の二平さんに伝えた。

HEIWA MOTORCYCLE(平和モーターサイクル)がビルドしたのは、トライアンフ1954年6T SEVENSTAR7。ストレート基調のなかに滑らかなラインを描くタンクが融合し、ため息の出るような美しさとなった。

ユーロモーターサイクルのカスタムでお馴染みの46Works(ヨンロクワークス)は、モトグッツィのルマン1000(1987年製)を展示。理論と実践からなる車両製作を得意とする中嶋志朗代表らしく、いますぐワインディングへ出かけられるアグレッシブな走りを見る者に予感させる。

ベストハイテックを獲得したのは、ASK MCが製作したTLM200。ホンダの2ストロークマシンだが、近未来のエレクトリックバイクのようなスタイルに仕上げているのは見事としか言いようがない。

Midas Royal by Rough Craft(ミダス・ロイヤル by ラフクラフト)。《写真撮影 青木タカオ》 Twins FT by Royal Enfield(ツインズFT by ロイヤル・エンフィールド)。《写真撮影 青木タカオ》 KAMALA by Sosa Metalworks(カマラ by ソーサ・メタルワークス)。《写真撮影 青木タカオ》 Midas Royal by Rough Craft(ミダス・ロイヤル by ラフクラフト)。《写真撮影 青木タカオ》 Midas Royal by Rough Craft(ミダス・ロイヤル by ラフクラフト)。《写真撮影 青木タカオ》 Midas Royal by Rough Craft(ミダス・ロイヤル by ラフクラフト)。《写真撮影 青木タカオ》 Midas Royal by Rough Craft(ミダス・ロイヤル by ラフクラフト)。《写真撮影 青木タカオ》 Midas Royal by Rough Craft(ミダス・ロイヤル by ラフクラフト)。《写真撮影 青木タカオ》 Twins FT by Royal Enfield(ツインズFT by ロイヤル・エンフィールド)。《写真撮影 青木タカオ》 インディアンモーターサイクルのチーフダークホースがレッドウィングとコラボ。《写真撮影 青木タカオ》 インディアンモーターサイクルのチーフダークホースがレッドウィングとコラボ。《写真撮影 青木タカオ》 インディアンモーターサイクルのチーフダークホースがレッドウィングとコラボ。《写真撮影 青木タカオ》 インディアンモーターサイクルのチーフダークホースがレッドウィングとコラボ。《写真撮影 青木タカオ》 1946年の『Chief(チーフ)』。《写真撮影 青木タカオ》 1946年の『Chief(チーフ)』。《写真撮影 青木タカオ》 Indian Motorcycleのブース。《写真撮影 青木タカオ》 平和モーターサイクルのトライアンフ。《写真撮影 青木タカオ》 46Worksはルマン1000を展示。《写真撮影 青木タカオ》 ベストハイテックを獲得したASK MC。《写真撮影 青木タカオ》 ブラジルでも組立工場の操業を開始したロイヤルエンフィールド。画像提供 Royal Enfield 日本PR事務局