阪急の列車では唯一、十三に停車しない列車だった京都線の快速特急A『京とれいん』。改正後の京都線観光列車は快速特急『京とれいん雅楽』のみが1日4往復設定される。《写真提供 写真AC》

阪急電鉄(阪急)は10月12日、ダイヤ改正を12月17日に実施すると発表した。

今回の改正は、2024年に京都本線の特急・通勤特急・準特急で開始する座席指定サービスを視野に入れたもので、快速急行が「準特急」に、京都本線では快速の西京極停車により「急行」にそれぞれ改称される。

また、平日の神戸・宝塚・京都の各本線では、朝ラッシュ時に運行している10両編成のうち、一部を8両編成に短縮するとともに、女性専用車両を設定する列車を通勤特急に統一。21〜23時台の減便や一部終電の繰上げも実施される。昼間時間帯は現行の運行本数・間隔が維持される。

一方、土休日の京都本線では大阪梅田〜京都河原町間で運行されている観光特急のうち、十三(じゅうそう)駅(大阪市淀川区)に停車しない快速特急A『京とれいん』が廃止される。

なお、阪急の改正に合わせて宝塚本線川西能勢口駅(兵庫県川西市)で連絡する能勢電鉄(川西能勢口〜山下〜日生中央・妙見口)や千里線・京都本線と相互直通運行を行なっている大阪市高速電気軌道(大阪メトロ)堺筋線(天神橋筋六丁目〜天下茶屋)でも改正が実施される。

能勢電鉄では土曜ダイヤの廃止(土休日ダイヤへ統合)、平日朝ラッシュ時間帯や21時以降の減便、下り終電の繰上げ、夕ラッシュ時における阪急・大阪梅田直通の特急『日生エクスプレス』の運行時間帯20分繰上げが実施されるほか、普通列車は川西能勢口〜日生中央間の運行が基本となり、妙見線の末端区間・山下〜妙見口間は一部を除いて折返し運行となる。

大阪メトロ堺筋線では、平日朝ラッシュ時や昼間時間帯、平日・土休日の深夜時間帯における運行間隔の拡大により、平日は現行より25本、土休日は現行より4本減便。各駅では可動式ホーム柵の設置進捗を受けて、停車時間が5秒延長される。

京都本線の新たな列車種別と停車パターン。快速特急A、快速急行、快速が消える。《資料提供 阪急電鉄》 普通列車の直通運行が一部を除いて妙見線〜日生線のみとなる能勢電鉄。《写真提供 能勢電鉄》 阪急の改正に合わせて減便などが実施される大阪メトロ堺筋線。《写真提供 大阪市高速電気軌道》