スズキ・ワゴンRスマイル発表会、鈴木社長プレゼンテーション《写真提供 スズキ》

スズキは軽自動車の基幹モデルある『ワゴンR』に後席スライドドアを採用した派生モデル『ワゴンRスマイル』を新たに設定し、9月10日から販売を開始すると発表した。価格は129万6900円から171万6000円で、月間5000台の販売を見込んでいる。

スズキの鈴木俊宏社長は8月27日に開いたオンライン発表会で「ワゴンRスマイルは、1993年の発売以来、常に軽ワゴン車市場をけん引してきたワゴンRに、後席の乗降のしやすさと大きな荷物の出し入れがしやすい両側スライドドアの採用により、機能性を高めていることが最大の特徴。また安全装備の充実はもちろんのこと個性的なデザインやカラーにもこだわりぬくことで、スズキのラインアップにはない新しい軽ワゴン車としてご提案する」と紹介。

その上で「これまで軽自動車をお使い頂いている方にはもちろんのこと、スライドドアの軽自動車に魅力を感じている方も含めて、多くのお客様からご支持頂けると確信している」と強調した。

ワゴンRスマイルは後席に両側スライドドアを採用したほか、車高もワゴンRに対し45mm高く、またヘッドライトも丸型と、ワゴンRの派生モデルというより、大きく個性の異なる新型車といえる。また月販目標も5000台と、既存のワゴンRよりも高く設定されている。

しかし鈴木社長は「やはり時代とともにお客様のニーズも変わってきている。ワゴンRだからということで、そこに安住しててもいけないと思う。やはり時代の変化、お客様のニーズの変化をとらえて(ワゴンRも)変化していくことはやっていかなければいけない」と指摘。

続けて「他社からスーパーハイト系のワゴンが出た時に、ワゴンRでスライドドアが導入できないか検討した。その中で使い勝手を考えるとスーパーハイト系の高さが必要という結論になって、『スペーシア』を発売した。スライドドアを使って頂くなかで、使いやすさ、狭い駐車場でのドアの開け閉めを含めて、非常に優れているところもお客様に受け入れられたところも相まって、ワゴンRの高さで使って頂けけるスライドドアのニーズも高まっていると感じたので、今回スライドドアを採用した」と開発の経緯を明かした。

その上で鈴木社長は「これからもワゴンRは、どんどん変わっていくべきだと思う。ワゴンRという名前にとらわれずに、使って頂けるクルマに変化させるところはしっかりと取り組んでいかなければいけない」とも述べた。

ワゴンRスマイルの車高について高橋正志チーフエンジニア(※)は「ワゴンRスマイルはワゴンRに対して、見晴らしが良く運転しやすい着座位置ポイントということで高く設定している。その高く設定して運転しやすい乗員姿勢を保った上で、丁度良い室内空間の広さも大事にしたので、そうした中で1695mmという全高を設定した。そうすることでワゴンRに対してはあまり大きすぎずに運転しやすいクルマのサイズ、それと中の広さを両立したパッケージとした」と解説していた。 ※高ははしご高

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