デンソーは9月26日、冷凍性能を向上させた電動式冷凍機を、日野自動車が2019年夏に発売予定の日野『プロフィア・クールハイブリッド』向けに販売すると発表した。
デンソーでは、日野自動車の大型トラック用電動式冷凍機を2014年から販売しているが、新製品は乗用車用の新技術「ガスインジェクション機能付きヒートポンプエアコン」で採用したコンプレッサーを冷凍機に応用したもの。これにより、冷凍機の消費エネルギーの効率を約20%改善して冷凍能力を向上させた。
また、現行モデルがエンジン停止時に冷凍機を駆動できないのに対して、新型は日野プロフィア・クールハイブリッドのハイブリッド用バッテリー容量の増加により、荷待ち時などエンジン停止時でも冷凍機を駆動できる。さらに、ハイブリッドシステムのモーター出力向上と新電動式冷凍システムの効率向上により、予冷時間を大型冷凍車で一般的なサブエンジン式に対して約65%に短縮した。
新型電動式冷凍機は、電動コンプレッサーやコンデンサー、エバポレーターなどの構成部品を集約してユニット化。配管や配線の少ないシンプルな構造にすることで、温度管理の性能を向上させるとともに、コンプレッサーを専用駆動するエンジンを搭載するサブエンジン式の冷凍機に比べ軽量化、静粛性、低メンテナンスコストを実現。また、コンプレッサーを車両エンジンで駆動する直結式に比べても、車両の走行・停止状態に左右されない安定した冷凍性能の発揮と、エンジンルーム内の部品廃止による品質・メンテナンス性の向上を実現している。
デンソーでは今後、今回の新型電動冷凍機をサブエンジン式、直結式に次ぐ第3の冷凍機としての普及を図っていく。
デンソー、大型車向け新電動式冷凍システムを開発 日野プロフィア向けに販売予定
2018年09月27日(木) 16時38分
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