アバルト 600e《photo by Abarth》

アバルト(Abarth)は2月8日、アバルト『500e』に続くスポーツEV、アバルト『600e』 の写真を公開した。フィアットの新型コンパクト電動SUV、フィアット 600eをベースにした高性能モデルだ。


◆発売記念モデル「ローンチエディション」は1949台限定
アバルト600eの開発は現在、最終テストが終了した段階だ。今回公開された写真は、発売記念モデルとして1949台を限定生産する予定の「ローンチエディション」になる。アバルト600eは、ファンに訴求する3つの特徴で構成されている。最大限のパフォーマンスを発揮するデザイン、アバルト史上最もパワフルなパワートレイン、そしてモーターファンを魅了するコンペティションだ。

アバルト600eは、アバルトとステランティス・モータースポーツが共同で開発を進めている。モーターのチューニングにより、最大出力は240hpを獲得する予定だ。史上最強のアバルトの誕生により、EVの世界に新たなスタンダードを打ち立てることを目指している。

アバルトとステランティス・モータースポーツは、ひとつひとつの技術を分析、改良、チューニング。ハンドリング、ダイナミックさ、安定性を確保しながら、あらゆるコンディションで優れたレーシングダイナミクスを実現するために、専用のセットアップを施した高性能パワートレインとサスペンションを開発した。

◆「フォーミュラE」のサプライヤーと共同開発した高性能タイヤ
さらに、アバルト600eには、EVパワートレインに合わせて開発され、そのダイナミックな特性に合う専用のLSDが装備される。専用LSDの性能は、世界最高峰のEVレース「フォーミュラE」のサプライヤーと共同開発した高性能タイヤと組み合わせることで、最大限のグリップを確保し、あらゆるコンディションで走行安定性、ハンドリング、トラクションの向上を実現する、と自負する。

フォーミュラE参戦のノウハウから開発された新しいタイヤは、航続と静粛性を損なうことなく最大のグリップを確保する。また、ポリウレタンのインサートにより、遮音性も体感ノイズレベルで20%低減させた。パフォーマンスとパワートレインのバランスを取ることで、EVに求められる航続の向上も図っている。

アバルト600eには、先進のブレーキシステムが搭載される。より優れた放熱性と耐フェード性を実現する大径のブレーキディスクにより、パワーと安定性を向上させるのが狙いだ。

◆ベース車両のフィアット600eとは異なる専用デザイン
エクステリアは、アバルトらしさを表現する。ローンチエディションには、専用ボディカラーとして、「ヒプノティックパープル」が用意される。そのアグレッシブさを際立たせる色合いだ。エアロダイナミクス性能を追求したリアスポイラーは、パフォーマンスを最大限に引き出すようデザインされている。

また、フロントバンパーは、ベース車両のフィアット600eとは異なる専用デザインだ。フロントとボディサイドには、「ABARTH」のロゴが配され、フロントフェンダーには、スコーピオン(サソリ)が添えられている。また、ワイドなトレッド、大径タイヤ、20インチホイールも採用される。

室内には、レーシングエルゴノミクスを採用したシートによって、ハードな走行時でも快適な乗り心地を追求する。体のそれぞれの部位を最適にサポートする4つの異なるフォームで構成された高性能シートは、屈曲部を包み込むような形状が特長で、横方向のサポートを重視している。ローンチエディションには、限定車であることを示す証明書が付帯する。

平凡を非凡に変えるというアバルトの目標は、近年開発されたプロジェクトの中で最も挑戦的でありながら高性能なプロジェクト、アバルト600eによって再び達成されるという。アバルトの新しい宝石は、さまざまなノウハウとパートナーシップから生まれた知識、伝統、革新、そして性能の融合、としている。

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