田嶋氏(2013年パイクスピーク)《Photo by Rainier Ehrhardt/Getty Images Sport/ゲッティイメージズ》

タジマモーターコーポレーションは10月17日、同社創業者の田嶋伸博氏および同社の廃棄物処理法違反事件に係る刑事第一審で、無罪判決となったと報告した。

田嶋代表取締役会長(当時)は、タジマモーターコーポレーションのグループ会社である大町温泉観光の当時の代表(すでに解任)と共謀して、大町温泉観光の運営する爺ガ岳スキー場内において、廃棄物である木くず約41.8kgを焼却したとして、2022年12月に公訴されていた。長野地方裁判所松本支部は2023年10月17日、田嶋氏およびタジマモーターコーポレーションに対し無罪判決を言い渡した。

田嶋会長は「モンスター田嶋」の愛称で知られ、ヒルクライムレースなどで活躍してきた。電気自動車普及協会(APEV)代表理事なども務めている。タジマモーターコーポレーションは電気自動車の企画・設計・製造および開発業務全般ならび販売などを手掛けている。

田嶋氏は当初より共謀を否認して無罪を主張していた。しかし田嶋氏は、廃棄物処理法についての理解が不十分で、木くず焼却を容認していた可能性があったとして、タジマモーターコーポレーションの取締役を辞任している。田嶋氏は木くず焼却のほか、スキー場内に廃棄物を埋めて投棄することを共謀した嫌疑でも逮捕・勾留されていたが、こちらはでは処分保留釈放となっている。

タジマモーターコーポレーションは長野県大町市にある爺ガ岳スキー場の経営に2020年から参画している。スキー場の施設が老朽化して安全性に問題があることから、タジマモーターコーポレーションは対応を大町温泉観光に求め、大町温泉観光は建物を取り壊した。その際の廃棄物の処理について問題となっていた。