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警察庁が発表した2023年上半期(1〜6月)の交通事故死者数は前年同期比24人増の1182人と、前年同期を上回った。

●コロナ禍後の行動制限が緩和
上半期の交通事故死者数が前年を上回ったのは10年ぶり。交通事故死者数は衝突被害軽減ブレーキの普及などで、減少傾向が続いていたのに加え、新型コロナ禍による外出制限の効果もあって大幅に減少していた。行動制限が緩和されたこともあって、増加に転じた。

2023年上半期の交通事故死者の状態別では歩行中が4人増えて417人で最も多い。自動車乗車中は12人増えて402人、二輪車乗車中が17人増の212人だった。自転車乗車中は11人マイナスの143人で唯一減少した。

●65歳以上の5割が横断歩道以外を横断中の事故
歩行中の死者では、65歳以上の5割が横断歩道以外を横断中の事故で、横断中事故の6割が法令違反があった。

75歳以上の高齢運転者による死亡事故件数は17件増えて179件だった。飲酒運転死亡事故件数は4件増えて59件だった。小学生の死者・重傷者は14人増えて315人だった。

上半期の交通事故死者数の推移《画像提供 警察庁》