フェラーリ SF90 XX スパイダー《photo by Ferrari》

フェラーリは6月29日、2ドア電動オープンスーパーカー『SF90 XX スパイダー』(Ferrari SF90 XX Spider)を欧州で発表した。世界限定599台を生産する計画だ。

フェラーリは過去20年にわたって、「XXプログラム」を実施してきた。このプログラムでは、高度な運転スキルを備えたカスタマードライバーを対象に、公道走行は認可されていないものの、サーキットを限界走行できるモデルを用意してきた。このプログラムから生まれたモデルのひとつが、『エンツォ・フェラーリ』をベースに開発されたサーキット専用車『FXX-K EVO』だ。

フェラーリは、このプログラム得られた経験を生かして、公道走行可能な初の「XXモデル」、『SF90 XXストラダーレ』と、そのオープン版のSF90 XX スパイダーを発表した。

SF90 XX スパイダーは、フェラーリのプラグインハイブリッド(PHEV)スーパーカー『SF90スパイダー』がベースだ。排気量3990ccのV型8気筒ガソリンツインターボエンジンは、最大出力を780hp/7500rpmから、797hp/7900rpmに17hp強化。最大トルクも81.6kgm/6000rpmから、82kgm/6250rpmに0.4kgm向上した。3個のモーターは、最大出力220hpから233hpに13hp強化。エンジンとモーターを合わせたPHEVシステム全体のパワーは、1000hpから1030hpに30hp引き上げられた。

トランスミッションは8速デュアルクラッチ「F1」で、駆動方式は4WDだ。SF90 XXスパイダーは、0〜100km/h加速2.3秒、最高速320km/hの性能を可能にした。アルミ製のリトラクタブル・ハードトップを装備する。14秒で開閉できるだけでなく、45km/hまでなら走行中でも開閉可能、としている。

フェラーリ SF90 XX スパイダー《photo by Ferrari》 フェラーリ SF90 XX スパイダー《photo by Ferrari》