ドンカーブートは12月10日、2ドア2シーターの新型スーパーカー『F22』(Donkervoort F22)を欧州で発表した。納車は、2023年1月に開始される予定だ。
◆ねじり剛性と曲げ剛性は従来型のD8 GTOの2倍に
ドンカーブートは1978年、オランダに設立されたスポーツカーメーカーだ。ケータハムの『ロータス7』をキットカーとして輸入していたのが縁となり、1978年にオリジナルスポーツカーの『S7』を発売した。
ドンカーブートF22は、世界で最も軽量な2シータースーパーカー、と自負する。従来の『D8 GTO』の伝統を受け継ぎながら、車両重量は800kgを下回る750kgに抑えられた。チューブスチールとカーボンファイバーのハイブリッド構造によるシャシーテクノロジーをベースにする。ねじり剛性と曲げ剛性は、D8 GTOの2倍に引き上げられているという。
F22のボディサイズは、全長4039mm、全幅1912mm、全高1105mm。D8 GTOよりも、全長は264mm 長くなった。これにより、室内長は D8 GTO比で100mm長くなり、背の高いドライバーでもF22を快適にドライブできるようになったという。オプションで軽量のレカロ製シートと、レースと公道での使用が承認された6点式ハーネスが選択できる。
◆取り外し可能なタルガルーフ
取り外し可能なタルガルーフには、2枚のカーボンファイバー製ルーフプレートを使用している。それぞれのルーフプレートには、高速安定性とノイズ低減のための小さなスポイラーが取り付けられており、3つの手動ラッチで取り外すことができる。 ルーフプレートは、ラゲッジコンパートメントのバッグに収納できる。中央のバーは電動で取り外すことができ、一体型のフロントヒンジのボンネットも取り外し可能とした。
アルミホイールは、オプションでカーボンファイバー製ホイールに変更できる。カーボンファイバー製のホイールは、1本あたりの重量が5.4kg。タイヤは、NANKANG(ナンカン)の「AR-1」で、従来のD8 GTOよりも1インチ大径化されている。
多くのスイッチが、ステアリングホイールに装備された。すっきりとしたダッシュボードには、オプションでAppleの「iPad Mini」インフォテインメントシステムを取り付けることができる。
◆0〜100km/h加速2.5秒で最高速は290km/h
パワートレインは、アウディスポーツから供給される2.5リットル直列5気筒ガソリンターボエンジン(最大出力500hp/6360rpm、最大トルク65.3kgm/5150rpm)をフロントミッドに搭載する。
トランスミッションは5速MT。ショートストロークの5速MTには、ボッシュのレブマッチングテクノロジーを導入した。ドライバーの好みや道路状況に合わせて、調整できるマルチステップトラクションコントロールシステムを装備した。0〜100km/h加速2.5秒、最高速290km/hの性能を可能にしている。
新設計のダンパーには、調整可能な油圧式ライドハイト システムが付く。これにより、F22は車高を最大で35mm 上下させることができる。また、APレーシング製のブレーキシステムを装備した。スチール製ディスクと4ピストンのフロントキャリパーを組み合わせた。ブレーキ性能は、従来のD8 GTOのシステムよりも30%向上しており、10kgの軽量化も果たしている。
ドンカーブートは当初、F22を限定50台生産する計画だった。しかし、スケッチを公開した段階で50台は完売。これを受けて、25台追加して、75 台に生産台数を増やしている。
世界最軽量スーパーカー標榜、750kgのボディに500馬力ターボ搭載…ドンカーブート『F22』
2022年12月26日(月) 12時15分
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