岡山で山陽新幹線と接続する381系『やくも』(写真は国鉄色のリバイバル車)。2023年4月1日乗車分から新幹線からの乗継割引が廃止される。《写真提供 西日本旅客鉄道》

JR西日本とJR四国は9月2日、在来線特急料金を2023年4月から一部見直すと発表した。

JR西日本では、現在、七尾線、山陰本線(京都〜浜坂)、舞鶴線、福知山線、播但線、東海道本線(JR京都線・JR神戸線)、大阪環状線、阪和線、関西空港線、紀勢本線(和歌山〜新宮)で適用している格安のB特急料金をA特急料金に統合する。

また、七尾線津端〜和倉温泉間、山陰本線鳥取〜出雲市間・米子〜益田間、宇野線・本四備讃線(岡山〜児島)〜JR四国内、博多南線(博多〜博多南)で適用している特定特急料金も見直すとしている。

一方、山陽新幹線岡山〜新下関間の各駅から在来線特急に乗り継ぐ際に適用される乗継割引は廃止される。これに伴ない、JR四国の特急に乗り継ぐ際の乗継割引も廃止される。

JR四国では四国内の在来線特急と東京〜高松間の寝台特急『サンライズ瀬戸』を高松駅(香川県高松市)または坂出駅(香川県坂出市)で乗り継ぐ際の乗継割引も廃止される。

JR西日本における在来線特急料金の見直しは4月1日購入分から、乗継割引の廃止は4月1日乗車分から実施され、岡山〜児島間とJR四国内に跨る50kmまでの特定特急料金(自由席)については、2023年春からA特急料金(760円)が適用される。

岡山で山陽新幹線と接続するJR四国の特急も乗継割引と特定特急料金が廃止される。乗継割引は国鉄時代、新幹線の開業により在来線の直通列車が廃止されることによる救済措置的な意味合いで設けられ、分割民営化後も国鉄時代のルールが引き継がれたが、会社間跨りのケースで経営が厳しい三島会社の列車が割引の対象になり、不合理な点が多くなった。《写真提供 四国旅客鉄道》 四国内で他の特急との乗継割引が適用されていた『サンライズ』。《写真撮影 草町義和》 A特急料金に一元化されるJR西日本の特急料金。現行のB特急料金は結果的に100〜440円の値上げとなる。《資料提供 西日本旅客鉄道》 JR西日本の特定特急料金の見直し内容。《資料提供 西日本旅客鉄道》