日本電産の社長に就任した小部博志氏《写真提供 日本電産》

日本電産は9月2日、関潤社長執行役員。最高執行責任者(COO)が同日付で辞任したと発表した。後任の社長には、小部志副会長執行役員が9月3日付で就いた。

関氏は日産自動車の副COOから、日本電産の創業者・永守重信会長兼最高経営責任者(CEO)の後継者として、2020年4月に移籍した。社長に就いた後、2021年6月には、CEO職にも就いたが、担当する車載事業の業績不振と日本電産の株価低迷を理由に、2022年4月にCEO職を返上、永守会長がCEOに復帰した。

関氏は業績を回復させてCEO職復帰する意向を示していたが、結果的に辞任を申し出た。

後任の小部氏は創業メンバーでもあり、長年「番頭」を務めてきたことから今回、ワンポイントリリーフとなる。日本電産では2023年春に次期社長候補を5人の副社長を選び、2024年にこの中から後継者となる社長を選任する予定。

日本電産ではこれまで、関氏以外でも永守氏の後継者候補を外部からスカウトしてきたが相次いで失敗。このため、次期後継者は社内の人材を育成する方針に切り替える。

日本電産の関社長(左)と永守会長(2020年2月4日の記者会見)《写真提供 日本電産》