日本電産のEアクスル《写真提供 日本電産》

日本電産は4月19日、革新的な誘導モーター開発による低価格・省資源・高性能駆動用モータの実用化が、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の「グリーンイノベーション基金事業」に採択されたと発表した。

同社は資源リスクやSDGs を強く意識した磁石フリーの電気自動車(EV)向け駆動用モータの開発に着手する。誘導モータのポテンシャルと革新的な技術の融合で、高出力密度化、高効率化を図るとともに、価格競争力ある駆動用モータを創り上げることを目指す。

これを実現するのに必要な革新的な技術開発には、モータ、インバータ、ギヤ、生産技術の各分野で豊富な研究実績を持つ大学との共同研究する。同社グループ各社の技術も活用するほか、他企業とも連携して高性能な駆動用モータの実用化を目指す。

同社は2019年4月にEV用駆動用モータシステム「Eアクスル」を世界に先駆けて量産、2022年3月末までに中国で累計35万台を販売した実績を持つ。また、2030年にはEV用駆動用モータのシェア40〜45%の獲得を目標としており、需要増加に対応するため、積極的な投資を継続するとしている。

低価格・省資源・高性能駆動用モータの開発体制《画像提供 日本電産》