ピアッジオグループジャパンは、アプリリアのアドベンチャーバイク『トゥアレグ 660』を2月18日より発売する。価格は154万円(プレミアムグラフィックは156万2000円)。6月頃より順次出荷を開始する。
アプリリアは1988年、ダカールラリーからインスパイアされたアドベンチャーモデル『トゥアレグ600ウインド』を発売。今回、最新テクノロジーを搭載したアドベンチャーモデルとして復活を遂げる。
高強度の大型スクリーンなど、機能的なデザインを体現
フロントフェイスで目を引くのが巨大なウインドスクリーン。グラスファイバーを含んだ特殊なテクノポリマー製で、インストルメントパネルのサポート構造にもなっている。サイドカバーの代わりには2枚のパネルを装着。別売のサイドパニアを装着する場合に取り外すことができる。フルLEDライトシステムには、DRLを備えたコンパクトな新型ヘッドライトユニットを組み込んでいる。また、トゥアレグ660には、このカテゴリーで初めて、『RS 660』や『トゥオーノ 660』が採用するダブルフェアリングのコンセプトを導入。エアロダイナミックパーツとしての機能を果たし、快適性を高めている。
アクティブなライディングが楽しめるコンパクトデザイン
トゥアレグ660はサブフレームエリアを可能な限り低くすることで、オフロードライディングに欠かせない豊富なリアホイールトラベル量の確保と、スマートで跨りやすいシートやテールエンドのデザインを実現している。また、コンパクトでスリムなバイクとしながら、燃料タンク容量は18リットル。アドベンチャーツアラーに必要な航続距離を確保している。
コンパクトなセンターエリアは、単気筒のエンデューロバイクを彷彿とさせるが、シートとサイド部分のレイアウトにより、ライダーは余裕を持ってポジション移動できる。ラバー製のフットペグカバーを取り外せば、リアブレーキレバーの位置を簡単に調整可能。車両総重量は204kg。ハンドルバー位置の最適化により、直立姿勢も保ちやすく、アクティブなライディングを楽しむことができる。
フレームは高張力のスチールチューブと鋳造アルミニウムプレートを使用した新しい構造を採用している。サブフレームはフレームに溶接し、210kgまでの荷重に耐えられる強固な構造を実現。また、エンジンをフレームに固定するためのアンカーポイントは6軸で設け、構造的な堅牢性も確保している。
ライドバイワイヤスロットルやAPRC電子制御パッケージを採用
トゥアレグ660は、低回転域からきめ細かくプログレッシブなスロットルコントロールを可能にする電子マルチマップライドバイワイヤスロットルに加え、性能と安全性を考慮して調整したAPRC電子制御パッケージを採用。ATC(アプリリ アトラクションコントロール)は4段階の調整が可能なトラクションコントロール。細かくチューニングされた高性能なロジックと操作を特徴としている。ACC(アプリリア クルーズコントロール)は、スロットルに触れずに設定速度を維持。AEB(アプリリア エンジンブレーキ)はエンジンブレーキを制御するシステムで、3段階に調整できる。AEM(アプリリア エンジンマップ)では、3種類のマッピングを搭載。エンジン出力の特性やパワーデリバリーを変更できる。
ライディングモードはトゥアレグ660専用の4種類を搭載。「アーバン」は日常的なライディングに、「エクスプローラー」はオンロードでのスリリングな走行に適しており、「オフロード」はオフロードライディングに特化したモード。「インディビジュアル」では電子制御の設定を完全にカスタマイズすることができる。自身のニーズに応じたライディングモードを選択するだけで、トラクションコントロール、エンジンブレーキ、ABSなど、あらゆる管理パラメーターの設定が自動的に最適化される。
トルクフルで扱いやすい2気筒エンジンを搭載
パワーユニットは最高出力80ps/最大トルク70Nmを発生する水冷並列2気筒DOHC 659ccエンジンを搭載。約3000rpmで最大トルクの75%に達する扱いやすさが特徴だ。インジェクションシステムには、左右で長さの異なるインテークダクトを搭載した直径48mmのスロットルボディを2つ装備。高速〜中速域での性能配分を最適化し、大排気量エンジンに引けを取らないパフォーマンスを発揮する。また、アンチジャダリング機能を採用した湿式多板クラッチには機械式のスリッパ―システムを装着。性能を損なうことなく、ソフトな操作感でシフトチェンジを行うことができる。
アプリリア、アドベンチャーツアラー『トゥアレグ 660』発売へ…価格は154万円より
2022年02月18日(金) 08時30分