車内で口論となったことで立腹し、降車した妻に対してクルマを執拗に衝突させて重傷を負わせた男が殺人未遂容疑で逮捕された。クルマを前後させ、数回に渡って衝突させており、妻は重傷を負っている。

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29日午後9時20分ごろ、福岡県行橋市内の市道で45歳の女性が軽乗用車に何度もはねられる事件が起きた。故意にはねられたとみられ、女性は重傷。警察はクルマを放置して逃走していた女性の夫にあたる53歳の男を逮捕している。

福岡県警・行橋署によると、現場は行橋市泉中央5丁目付近で幅員約4mの直線区間。45歳の女性は直前に軽乗用車の車内で夫にあたる53歳の男と口論となり、自ら現場で降車。1人で歩き出したところ、背後から進行してきた男が運転するクルマにはねられた。

クルマは前後進を繰り返し、数度に渡って女性へ衝突したとみられ、女性は全身打撲や擦過傷などの重傷を負った。男はクルマを約700m離れた場所へ放置して逃走したが、後になって警察へ出頭。容疑への関与を認めたことから、警察は翌30日に殺人未遂容疑で逮捕している。

聴取に対して男は「妻にクルマを当てたことは間違いないが、殺すつもりはなかった」などと供述。殺人未遂については否認しているようだ。警察では女性からも事情を聞き、事件に至った経緯を詳しく調べる方針だ。

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今回の事件でクルマをぶつけられた妻は重傷となっており、幸いにも死には至っていないが、この事件の2日前には北海道札幌市でクルマの運転中に助手席に同乗していた妻の顔面を執拗に殴打し、死に至らしめた夫が傷害容疑で逮捕されている。運転中の口論からこうした殺傷事件に発展するケースは年に数回あるが、地域が異なっているとはいえ、短期間に連続して起きることは珍しい。