ZEEKR X(上海モーターショー2023)《写真撮影 八杉理@現代文化研究所》

吉利汽車(ジーリー)傘下の高級車ブランド「ZEEKR(ジーカー)」は、4月18日に開幕した上海モーターショー2023において、欧州戦略を発表した。

プレスカンファレンスで、ZEEKR知能科学技術副総裁・欧州販売会社CEOのSpiros Fotinos氏が登場し、年内にスウェーデンのストックホルムとオランダのアムステルダムに販売店を設置し、2026年までに西欧地域をカバーできる販売ネットワークを構築する計画だと述べた。これにより、ZEEKRは世界市場への進出を開始し、世界のユーザーに向けたラグジュアリーなスマートBEVモビリティを体験を提供するという。また、欧州では「卓越した製品、直営モデル、ワンストップサービス」の3つを柱にサービス展開し、2030年に「欧州BEV市場のリーダーブランドになる」ことを目指す。

商品については、『ZEEKR 001』と『ZEEKR X』を欧州向けにカスタマイズし、欧州の安全基準をクリアした。ZEEKRのグローバルデザインセンターはスウェーデンのゴーセンバーグにあり、インテリジェント・テクノロジー副社長でグローバル・チーフデザイナーのStefan Sielaff氏が指揮を執る。また、ZEEKR欧州工学研究開発チームが世界的な設計工学の能力を持ち、欧州向けのカスタマイズを担当している。

今回の上海モーターショーでは、ZEEKRの全ての車種を展示。ZEEKRは「芸術館」を出展テーマとし、ブースは北京にある松美術館が協力して設計。若い芸術家の追求精神を表現することで、気軽さと未来への希望およびその手段としてのスマートテクノロジーを伝える。

新たに発売されたSUVの『ZEEKR X』は、設計、性能、安全、空間、配置の5分野を全面的に刷新し、新たなプレミアムコンパクトカーの位置づけを提案する。ZEEKRのデザインは「オリジナルは正義」という設計姿勢を取り、コンパクトカーの新たな美の追求を行ったという。走りに関しても、「史上最速」のコンパクトカーであるとアピールし、安全基準も欧州に従っているという。その装備は、「720°の全方位安全鎧防護(資料ママ)」を有しており、室内空間についても柔軟性を高めるシートづくりとした。また、14.6インチの電動スライド式スマートスクリーンや、冷蔵庫まで備えている。

コンセプトカー『ZEEKR M-Vision』も展示された。このコンセプトの設計思想は、従来のクルマ思想を突破することを念頭に置き、乗車者をコアに、大空間で多機能なシートの配置などの特徴を持ち、スマートな移動空間の提供を可能にしている。この設計思想から、同モデルを活用して、ZEEKRがウェイモの無人運転チームに専属として開発し、CES 2023に登場した。2024年にはラインオフのと量産化を実現すべく、米国での商業運営を計画している。

ZEEKRは3月末までに280店の直営店を運営し、全国約70都市をカバーしている。成長著しく、平均で2日に1店舗を建設するペースであるという。また、自社の充電ステーションは既に120都市の660超のサイトを配置させており、4月末には累計納入台数が10万台を突破する見通しだという。

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