リージェントが開発する「シーグライダー」のイメージ《画像提供 ヤマトホールディングス》

ヤマトホールディングスは、同社子会社が運営するファンドを通じて、水面上を飛行する電動の「シーグライダー」を開発する米国のリージェントクラフトに出資した。

リージェントが開発している「シーグライダー」は、沿岸都市間を低コストで高速飛行し、旅客輸送や貨物輸送ができる新たな輸送手段として開発が進められている。地表や水面付近で翼が受ける揚力が大きくなる現象(地面効果)を活用した、水面上から数メートルほどの高さを飛行する地面効果翼機に分類される機体だ。リージェントの「シーグライダー」は、離着水時には、機体下部から水中翼を伸ばし、振動が少ない安定した低速飛行が可能だ。バッテリーで駆動するため、飛行中にCO2を排出しない。

リージェントは、2022年に約5メートルの翼幅を持つ「シーグライダー」の無人飛行に成功し、現在、有人化に向けた開発を進めている。

ヤマトHDはリージェントの高い技術力や、競合優位性を評価し、出資を決定した。出資したファンド「クロネコ・イノベーション・ファンド」がリージェントをポートフォリオに組み入れることで、新たな輸送手段になりうるモビリティの知見を深め、物流ネットワークの高度化に取り組むとしている。

リージェントが開発する「シーグライダー」のイメージ《photo by Regent》 リージェントが開発する「シーグライダー」のイメージ《photo by Regent》 「シーグライダー」の1/4スケールテスト機体《photo by Regent》 「シーグライダー」の1/4スケールテスト機体《photo by Regent》