軽キャンピングカー(参考画像)《写真撮影 廣井誠》

自動車ニュースサイト『レスポンス』はこのほど、ウェブサイト上で行った軽自動車ベースの電動キャンピングカーについてのアンケートを集計。66.7%が「興味あり」と回答し、期待の高まりを感じさせる結果となった。

アンケートは11月8日から開始し12月8日午後4時30分に集計。129人の回答があった。また、このアンケートに合わせ、東京、神奈川、愛知、大阪、福岡のキャンピングカーイベント会場で軽自動車のキャンピングカーを製作するビルダーを対象に、軽自動車ベースのキャンピングカーについての聞き取り調査も行った。

軽自動車をベースにした電動のキャンピングカーに興味があるかについての問いでは、前述のように「興味あり」が66.7%、「興味なし」が33.3%となり、実に2/3の人が興味を示している結果となった。

軽キャンピングカーのベースには商用車が使われることが多いことから尋ねた、三菱『ミニキャブミーブ』をベースにしたキャンピングカーが発売されたら、購入したいと思いますか、という問いでは、「購入したい」は11.6%にとどまったものの、「内容を見て検討したい」が54.3%で、購入の可能性がある人の割合は合計65.9%。「買いたくない」は34.1%だった。

軽自動車ベースの電動キャンピングカーを購入する場合の予算(補助金を差し引いた車両価格)は、250万円未満が58.9%で圧倒的、続いて280万〜310万円(15.5%)、250万〜280万円(13.2%)、310万〜340万円(6.2%)の順となり、300万円程度が多くの人の許容範囲であることが分かった。なお、400万円以上という人も1.6%いた。

「1充電あたりの走行距離はどの程度必要か」という問いでは、250〜300kmと400km以上がともに24.8%で同率首位。続いて、150〜200kmと300km〜350kmが14.7%で並んで同率3位だった。

長距離を希望する人のコメントでは「日本中を旅したい」「愛犬と一緒に温泉にいきたい」などのハードユースを前提としたものが多く、中には「排ガスが出ないので、野外コンサートの飲食や更衣室の巡回サービスに使用したい」というビジネス利用を考える人もいた。

150km〜200kmと答えた人は、「街乗りを基本に、週末キャンプに出かけたい」「ビジネスとキャンプで兼用したい」といったライトユーザーや1人旅を目的とする声が中心だった。

前述のミニキャブミーブの場合、1充電走行距離は133km。キャンプ用の架装を施すと、重量増でそこから低下することが考えられ、求められる走行距離には満たないということになる。このあたりが、「購入は様子見」とする人が多かった大きな理由だろう。

バッテリーを拡充したモデルなどが登場すれば、今後、ベース車両となりうるが、電気自動車はバッテリーが全体のコストの中で大きな割合を占める。それゆえに、車両価格との兼ね合いが大きなポイントとなる。

キャンピングカーイベントで行ったビルダーの担当者へのアンケートでは回答を得られた20社の担当者のうち、「積極的に検討したい」と答えたのは1社のみ、「状況を見て検討したい」が5社、残りは「現状、検討していない」という結果だった。

ほとんどのビルダーが消極的な理由としては、価格や航続距離の問題や軽EVがまだ各社出揃わず、需要も読みにくいことのほか、「現状取り扱っているキャンピングカーの製造で手一杯」というビルダーも少なくなかった。

軽キャンピングカー(参考画像)《写真撮影 雪岡直樹》 三菱ミニキャブ・ミーブ:走行イメージ《写真提供 三菱自動車》 三菱ミニキャブ・ミーブ:走行イメージ《写真提供 三菱自動車》 三菱ミニキャブ・ミーブ《写真提供 三菱自動車》 三菱ミニキャブ・ミーブ《写真提供 三菱自動車》 三菱ミニキャブ・ミーブ:荷室《写真提供 三菱自動車》 三菱ミニキャブ・ミーブ:荷室《写真提供 三菱自動車》