ACシュニッツァー(AC Schnitzer)は12月3日、BMWの4ドアクーペEV『i4』をベースにした警察仕様を、エッセンモーターショー2022で初公開した。
エッセンモーターショーは2004年から「TUNE IT! SAFE!」と題したキャンペーンを展開している。「違法チューニングは愛車を壊す可能性があるし、交通安全上、とても危険なのでやめよう」との趣旨だ。このキャンペーンを、ドイツ警察と連邦交通省が全面的にバックアップしている。このキャンペーンに賛同したドイツの有名チューナーが、毎年個性的なポリスカーを製作している。
◆フラッシュライトとイエローとブルーの車体ラッピングで警察仕様に
今年はACシュニッツァーが、BMW i4をカスタマイズして、ポリスカー仕様に仕立てた。Hellaが手がけた警察車両向けのフラッシュライトシステムが装備された。イエローとブルーの車体ラッピングと「POLIZEI」のデカールによって、ポリスカー仕様に変身させている。
空力面に関しては、フロントにACシュニッツァーのフロントスポイラーエレメント、フロントスプリッターを装着した。これにより、ハンドリング特性が大幅に向上し、最適な走行性能を実現する、と自負する。
リアには、ルーフスポイラー、カーボン製リアスポイラー、リアサイドウィングを装着した。ボディサイドには、ACシュニッツァーのデザインパッケージを採用する。リアスカートの保護フィルムや、ACシュニッツァーのステッカーも選択している。
◆20インチのアルミホイールとスプリングキット装着
ACシュニッツァーのスプリングキットは、標準のサスペンションと比較して、フロントとリアで車高を20〜25mm下げることができる。この低重心化により、ハンドリングの俊敏性と精度がさらに向上するという。
ACシュニッツァーが手がけたホイールは、バイカラーのシルバー/ブラック仕上げのフローフォーミングホイール「AC4」 だ。サイズは、フロントが8.5J x 20インチで、255/35R20タイヤを組み合わせる。リアは 9.5J x 20インチで、265/35R20タイヤとの組み合わせだ。
インテリアに関しては、ACシュニッツァーのアルミ製ペダル、アルミ製フットレスト、「iDrive」のシステムコントローラー用のアルミ製カバー「ブラックライン」を装着する。アルミ製キーホルダーも採用している。
◆べース車両の『i4 M50』は544hpツインモーター搭載
AC シュニッツァーのパーツは、i4の全グレードに装着できる。その中から、AC シュニッツァーは、ポリスカー仕様のベース車両として、BMWのEV初の「M」モデル、『i4 M50』を選択した。
i4 M50は、前後アクスルにモーターを搭載する。このツインモーターは、最大出力544hp、最大トルク81kgmを引き出す。544hpのパワーは、同等クラスのガソリン車、新型『M4クーペ』の「コンペティション」の直噴3.0リットル直列6気筒ガソリンツインターボエンジンが生み出す最大出力510hpを、30hp以上上回るものだ。最大トルク81kgmは、新型『M4クーペコンペティション』の最大トルク66.3kgmを、およそ15kgm上回る。
さらに、i4 M50は、スポーツブースト機能を備え、0〜100km/h加速は3.9秒で駆け抜ける。これは、新型M4クーペコンペティションに肩を並べる。また、1回の充電での航続は、WLTPサイクルで最大510kmに到達する。
BMWのEV初のM『i4 M50』、警察仕様に変身…ACシュニッツァー
2022年12月08日(木) 16時00分
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