日本自動車研究所 外観《写真提供 日本自動車研究所》

一般財団法人の日本自動車研究所(JARI、所長・鎌田実東京大学名誉教授)は、今年度から新たな研究分野としてきた「新モビリティ」に関する1回目のセミナーを、オンライン形式で4月22日に開催する。

JARIは従来、「環境・エネルギー」と「安全」を研究分野として、広く社会や自動車産業に貢献する取り組みを進めてきた。一方で自動車は100年に1度とも指摘される大変革期に入り、電動化や新たな移動サービスの開発などが加速している。このためJARIは、2021年度に「新モビリティ研究部」を立ち上げ、同分野を新たな研究の柱に加えていた。

新モビリティ研究部では、自動運転技術などによる次世代モビリティの社会実装に向けた安全性や、ビジネスモデルの検討を進めている。併せて公共交通の撤退といった影響を受けている中山間地や過疎地域などで、暮らしの基盤となる医療や介護を含む生活支援サービスを継続するために必要となるモビリティサービスのあり方などの研究にも着手している。

これらの研究の取り組みや成果を踏まえ、最初のセミナーを開くこととした、JARIは「地域が抱える移動課題の解決に向け、自動運転をはじめとする様々なモビリティサービスの導入や検討に際し、社会ニーズの把握や新しい気づきの場としてお役に立てれば」としている。

セミナーは、一般財団法人の医療経済研究・社会保険福祉協会が後援する。JARIの研究内容の紹介や、全国の中山間4地域での暮らしの維持に関する調査研究報告、また鎌田所長と辻哲夫医療経済研究・社会保険福祉協会理事長ら3氏とのパネルディスカッションも予定している。

開催は4月22日の午後1時から5時までで、オンライン配信する。参加費は無料で500人を募集する。申し込みやプログラムの問い合わせは、JARIの新モビリティ研究部へ。