インディ500の史上最多記録に並ぶ4勝目をあげたエリオ・カストロネベス。《Photo by INDYCAR》

世界3大レースのひとつである「インディ500」の第105回大会決勝が現地5月30日に実施され、エリオ・カストロネベスが12年ぶりに優勝、史上最多タイとなる4勝目を飾った。連覇を目指した佐藤琢磨はトップを走るシーンもあるなどしたが、14位でのゴールとなっている。

(*本稿はレース終了直後の状況等に基づく結果速報。コメント等を含む詳報は追って掲載)

コロナ禍により、昨年は8月に延期されて無観客開催されたインディ500。今年2021年の第105回大会(今季NTTインディカー・シリーズ第6戦)は通常の5月開催に戻り、インディアナポリス・モーター・スピードウェイ(米インディアナ州)のスタンドには人数制限付きながらも観客が帰ってきた。

現地5月30日の決勝レースには33台が出走。伝統のオーバルコースを200周する500マイル戦を制したのは、Meyer Shank Racing(エンジンはホンダ)から参戦のエリオ・カストロネベスだった。

ブラジル出身46歳のカストロネベスは20年前の2001年に初めてインディ500に勝利しており、翌02年は連覇、09年に通算3勝目を飾っていた。それから12年ぶりの優勝で、インディ500の最多勝記録に並ぶ4勝目達成となっている(4勝した者はカストロネベスで4人目)。

2位はアレックス・パロウ(Chip Ganassi Racing/ホンダ)、3位はシモン・パジェノー(Team Penske/シボレー)。

昨年のウイナー・佐藤琢磨(Rahal Letterman Lanigan Racing/ホンダ)は予選15位、インディ500のローリングスタート隊列は1列3台で組まれるため、5列目外側から連覇に向けて発進した。

琢磨はレースの大半をトップ10圏内で進めていく。150周を過ぎる頃には、ルーティンピットのタイミングをライバルたちよりも引っ張ったことで、この日初めての首位に浮上するシーンも。

その後、琢磨陣営には作戦変更と見られる動きがあり、琢磨はカストロネベスやパロウとは異なる狙いに基づいて終盤戦を戦った。再びトップに立つなど見せ場もあったのだが、展開の味方を得ることができずに、琢磨は14位でゴール。2連覇はならず、通算3勝目は来年以降に持ち越しとなっている。

陣営とともに勝利を喜ぶエリオ・カストロネベス。《Photo by INDYCAR》 第105回インディ500で優勝したエリオ・カストロネベス(写真は現地27日)。《Photo by INDYCAR》 第105回インディ500で優勝した#06 カストロネベス(写真は現地28日の走行)。《Photo by INDYCAR》 観客を入れて開催された第105回インディ500(決勝日)。《Photo by INDYCAR》 連覇を目指した#30 佐藤琢磨は14位(予選日の撮影)。《Photo by INDYCAR》 連覇を目指した#30 佐藤琢磨は14位(写真は現地28日の走行)。《Photo by INDYCAR》