近鉄アーバンライナー《写真提供 写真AC》

近畿日本鉄道と福山通運は3月29日、近鉄の大阪難波〜近鉄名古屋間で運転する名阪特急「アーバンライナー」を使用した貨客混載事業を、今夏頃を目処に実施することで合意したと発表した。

大阪市内〜名古屋市内間の輸送は、翌日以降に配送するサービスが主流で、当日中に配送するにはトラックをチャーターする方法が一般的だった。今回の取り組みで、大阪市内〜名古屋市内間の当日配送が安価で可能となり、利用者の利便性の向上が図れる。

主な顧客ターゲットとして名阪間での工業製品・部品、商品(日用品・衣料品)などを配送する事業所間を想定している。トラック輸送に一部を鉄道に代替することでCO2排出量削減の効果もある。

近鉄は空きスペースの有効活用による収益確保が図れる。福山通運はチャータートラック便需要の取り込みによる新規顧客開拓や収益確保。道路事情によらない安定した輸送ルートの確保、ドライバー不足解消などの効果を見込む。

荷物のアーバンライナーへの積載(イメージ)《写真提供 近畿日本鉄道》 貨客混載事業のフロー《画像提供 近畿日本鉄道》