28日午前10時50分ごろ、岩手県花巻市内の県道を走行していた軽乗用車が対向車線側へ逸脱。対向してきた別の軽乗用車と正面衝突する事故が起きた。この事故で逸脱側の運転者が死亡している。

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逸脱側の車両を運転していたのは高齢の女性だが、運転していた車両自体が古く、エアバックが装備されていなかったという。

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岩手県警・花巻署によると、現場は花巻市石鳥谷町八重畑付近で片側1車線の直線区間。同市内に在住する74歳の女性が運転する軽乗用車は手前の緩やかなカーブで対向車線側へ逸脱。直後に対向車線を順走してきた別の軽乗用車と正面衝突した。

衝突によって双方のクルマが中破。逸脱側のクルマを運転していた女性は近くの病院へ収容されたが、胸部強打が原因でまもなく死亡。もう一方のクルマを運転していた30歳代の女性も胸部骨折などの重傷を負っている。

事故当時は晴天で路面も乾燥していた。警察ではハンドル操作の誤りが事故につながったものとみて、事故発生の経緯を詳しく調べている。

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今でこそ運転席と助手席のエアバッグは全車標準装着となっているが、一方でこうした装備を持たないクルマもまだ多く残っており、事故が起きた場合に受傷状況が変わってくる現実もある。

衝突時の被害を軽減するアイテムはいつの時代もそれなりに高額のオプションとなっているが、「お金を積めば安全は買える」というのも現実なのだ。不景気の影響からクルマ自体を長く使うような時代となっており、先を見据えて「安全を買う」といったことも必要になってきた。