「カーオーディオ・プロショップ」にて製作されたオーディオカーの一例(製作ショップ:AVカンサイ宝塚店<兵庫県>)。Photo by 太田祥三

「ドライブと音楽はセット」、そう考えているドライバーは多い。当特集では、そんな音楽好きなドライバー諸氏に「カーオーディオ・プロショップ」の活用をお薦めしている。今回は、そこに行けばお気に入りを見つけられることについて説明していく。

◆カーオーディオ製品のチョイスにおいては、「自分の感性に合うかどうか」がもっとも重要!
ところで昨今は、欲しい情報はネットで得られる。例えば美味しいお店を見つけようと思ったときには、ネット検索すれば口コミ情報をたくさん見られる。

カーオーディオ製品についても同様だ。ネット検索すればどんな製品があるのか、そしてそれぞれの評判も知れる。しかし…。買うべき製品がどれなのかは、ネッド検索だけでは判断がつかない。そうである理由は主には2つある。

まず1つ目は、「聴いてみないと分からないから」だ。耳の感度は人それぞれだ。そして音の好みも三者三様。さらには音楽の趣味もさまざま異なる。なので、人が良いと言っている製品でもそれが自分の好みに合うとは限らない。また例えば、クラシック好きな人には向いていてもロック好きな人には向かない、なんていう製品も有り得る。

もちろん飲食店の評価についても同様のことが言える。他人の評価と好みに合うか否かは別問題だ。しかし飲食店の場合は、好みに合わなかったとしても諦めがつく。それも1つの経験だ。しかし、カーオーディオ製品はそうはいかない。購入後にがっかりするようなこととにでもなれば、悔やんでも悔やみきれない。

◆スペック的には上に見えても、好みに合うか否かは別問題!
そしてネットの情報だけでは判断がつかない2つ目の理由は、「スペックから性能のすべてを推し量れないから」だ。例えばスピーカーでは「再生周波数帯域」というスペックがある。これはつまりそのスピーカーが音域的にどこからどこまでを鳴らせるかを示すもので、その範囲が広いスピーカーの方が高性能なように見える。しかし当スペックが優秀であっても、そのスピーカーが奏でる音色を気に入るかどうかは分からない。

というのも、例えば「再生周波数帯域」の下限が30Hzのスピーカーと50Hzのスピーカーとがあったとするとスペック的には前者の方が優秀に思える。ところが50Hzから100Hzあたりの低音の質感はむしろ後者の方が良い、ということも往々にして起こり得る。再生可能な範囲は広くても、再生できる音域の質の良し悪しはまた別問題だ。そしてそれも好みによってジャッジが変わる。このように「再生周波数帯域」というスペックは、1つの参考材料にはなり得ても優劣を判断する決定打にはなり得ない。

しかし「カーオーディオ・プロショップ」に行けば、聴いて選べる。聴けば好みに合うかどうかは一目瞭然だ。カーオーディオ製品のチョイスにおいては、ここがもっとも重要だ。

◆「カーオーディオ・プロショップ」に行けば、スクープ情報も知れる!?
また「カーオーディオ・プロショップ」に行くと、最新の情報も知れる。ネットでもある程度最新の情報を知り得るが、専門店に行くと一般にはまだ公開されていない先行情報が届いていることもあるのだ。例えば、人気モデルの次世代機がそろそろ登場しそう、というような情報が入っていることもある。それを知れれば、購入するのをちょっと待ち新型機を手に入れるなんてことも可能になる。

また「カーオーディオ・プロショップ」に行けば、各店で製作した「デモカー」の音も聴ける。カーオーディオの音の良し悪しは製品の性能だけでは決定しない。取り付け技術、そしてサウンドチューニングの巧拙によっても変化する。専門店に行ってデモカーの音を聴けば、そのお店の総合力を伺い知れる。そういった部分も実際に足を運ばなければ分からない。

さらには「カーオーディオ・プロショップ」に行くと、そこに集まってくるユーザーカーの音が聴ける場合も多い。ショップのデモボードには限られた数の製品しかないことが多いが、ユーザーカーの音も聴ければ試聴できるモデルの数がぐっと増える。

このようにショップを訪問することで得られる情報の幅が一気に広がり、マイベストを見つけやすくなる。行く価値はかなり大きい。

今回は以上だ。次回も「カーオーディオ・プロショップ」のバリューや活用法を紹介予定だ。乞うご期待。

「カーオーディオ・プロショップ」にて製作されたオーディオカーの一例(製作ショップ:AVカンサイ宝塚店<兵庫県>)。Photo by 太田祥三 「カーオーディオ・プロショップ」にて製作されたオーディオカーの一例(製作ショップ:AVカンサイ宝塚店<兵庫県>)。Photo by 太田祥三 「カーオーディオ・プロショップ」にて製作されたオーディオカーの一例(製作ショップ:AVカンサイ宝塚店<兵庫県>)。Photo by 太田祥三