トヨタが1-2-3-4フィニッシュを達成。表彰台をトヨタ勢上位3組のドライバー&コ・ドライバーが占拠した(右から2人目が勝田貴元)。《Photo by TOYOTA》

現地26日に競技最終日を迎えた世界ラリー選手権(WRC)の今季第6戦「サファリラリー・ケニア」で、日本の勝田貴元が当地2年連続の表彰台登壇となる3位に入った。トヨタ勢は1-2-3-4フィニッシュを飾っている。優勝はカッレ・ロバンペラ。

トヨタのWRCトップカテゴリーマシン「GRヤリス ラリー1」がサファリで大勝を果たした。1-2-3-4フィニッシュ達成である(今季4勝目)。WRC公式サイトによると、WRCにおけるトヨタの1〜4位独占は1993年のサファリ以来29年ぶりとされる。

優勝は#69 カッレ・ロバンペラ(TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team)で、彼も今季4勝目。2000年10月生まれの21歳は自身初のWRCドライバーズタイトル獲得に向けてポイントランキング首位を快走中だ。

そしてトヨタ1-2-3-4フィニッシュの一翼を担い3位に入ったのが、「TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team Next Generation」から出走の#18 勝田貴元(かつた・たかもと/29歳)だった。勝田がWRCのラリー総合順位で表彰台圏内のリザルトを得るのは昨年のサファリ(2位)以来で通算2度目。昨年からWRCとしての開催が復活したサファリは勝田の得意ラリー、そう言っても過言ではないように思えてくる。

勝田は今季ここまで6戦すべてで8位以上のリザルトを残しており、前戦までに4位が2回。なかでも第4戦ポルトガルでのシーズン2度目の4位は最後の最後まで接戦の表彰台争いを演じた末に敗れるという惜しいものだった。今回のサファリでついにシーズン初表彰台をゲットしている。

勝田はドライバーズポイントランキングでは目下3位タイ(厳密にいうとシーズン最高位の差で4位)。今後も安定的な活躍で年間上位成績を狙うとともに、初優勝の実現にも期待したいところだ。

サファリの2位は#33 エルフィン・エバンス(TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team)、4位に今季はスポット参戦の前年王者#1 セバスチャン・オジェ(同)が入っている。5位はヒョンデ勢の#11 ティエリー・ヌービル(HYUNDAI SHELL MOBIS World Rally Team)だった。

なお、WRC王座獲得8回のオジェは今季、世界耐久選手権(WEC)のLMP2クラスにRichard Mille Racing Teamから参戦していたが、7月の第4戦以降は参戦しない意向を最近表明している。開幕前のチーム体制発表時はWEC公式サイト等でフル参戦とされていたが、もともとフル参戦の意向ではなく、今年は家族との時間が最優先事項、とのこと。モータースポーツ専門サイト等で報じられている(今季のWRC出場はサファリで3戦目)。

全13戦の予定である2022年のWRCは、これでほぼ半分の6戦を終えた。第7〜12戦は欧州での5戦とニュージーランド戦(第11戦)によって編成されており、最終戦が11月10〜13日開催予定のラリージャパン(愛知・岐阜)となる。勝田の母国での戦いぶりが大きな注目を集めることになりそうだ。

(*上記の内容、結果等はすべてラリー終了直後の状況に基づくもの)

優勝を飾った#69 ロバンペラ。《Photo by TOYOTA》 今季4勝目をマークしたカッレ・ロバンペラ。《Photo by TOYOTA》 2位の#33 エバンス。《Photo by TOYOTA》 #18 勝田貴元が3位に食い込んだ。《Photo by TOYOTA》 次は初優勝が期待される勝田貴元。《Photo by TOYOTA》 これぞサファリという光景のなかを疾駆する「GRヤリス ラリー1」。《Photo by TOYOTA》 サファリを制圧したトヨタ艦隊。《Photo by TOYOTA》