キーウ(キエフ)北方での先頭の後(4月17日)《Photo by Metin Aktas/Anadolu Agency via Getty Images/ゲッティイメージズ》

世界的な半導体不足などで、新車の納期遅れから上昇を続けていた中古車の価格に異変が起きている。

きょうの読売も「中古車市場ブレーキ、露へ輸出急減価格下落」などと、政治・経済面のトップで取り上げているが、ロシアのウクライナ侵攻後、最大の輸出先だったロシア向けが急減し、全体の価格も下落に転じるなど、日本の中古車市場にも影響を及ぼしているという。

それによると、日本車は故障しにくく、価値を維持できる点がロシアで評価され、トヨタ自動車のスポーツ用多目的車(SUV)『RAV4』などが売れ筋とされており、日産自動車の電気自動車(EV)「リーフ」も人気が高いそうだ。ところが、中古車の輸出を手がける業者の中には「毎月200〜300台あったロシア向け輸出が、3月は9割も減った」という。

日米欧の経済制裁で通貨ルーブルが一時急落し、現地の販売会社が日本車を仕入れることが難しくなったとみられ、「今の状況が1年続けば、業界全体としては厳しい」と、ため息をつく経営者の声も伝えている。中古車の価格は自動車ユーザーが新車への買い替えにも影響を及ぼす。下取り価格が高ければ、乗っているマイカーなどを早めに売却し、新しいモデルに乗り換えるセールストークにもなるが、一方で、新車不足から異常なほどに急騰していた中古車価格がある程度抑制されるという期待感もある。

2022年4月18日付

●ウクライナ侵攻、中古車市場ブレーキ、露へ輸出急減価格下落(読売・4面)

●愛車ピカピカ何度でも、定額支払い洗車(読売・10面)

●ロシア軍の市民への殺害行為「戦争犯罪」首相発言「支持」88%、本社世論調査(朝日・1面)

●社説、ガソリン補助、価格介入拡充は疑問だ(朝日・6面)

●鉄道運賃、変更しやすく、国交省、改定手続き見直し検討(日経・3面)

●トヨタ連覇、隙なし、Wリーグバスケット(日経・28面)