大賞となった茨城県堺町の自動運転バス事業《写真提供 日本自動車会議所》

日本自動車会議所(会長・内山田竹志氏)は1月17日、日刊自動車新聞社との共催で昨年創設した表彰制度「クルマ・社会・パートナーシップ大賞」の初回となる、2021年度の受賞事業を発表した。

この表彰制度は、自動車産業の横断的な団体である日本自動車会議所が、1946年(昭和21年)の創立から2021年に75周年の節目を迎えたのを機に、創設した。輸送部門などを含めると約550万人におよぶ自動車業界の従事者にとどまらず、自動車ユーザーも含め、「自動車にかかわる全ての方々に『ありがとう』と感謝をお伝えする場にしたい」(山岡正博専務理事)との意向で発足させていた。

初回にもかかわらず、全国から75件の応募があり、選考委員会(委員長・鎌田実東京大学名誉教授)がまず19件を「グッドパートナーシップ事業」として選定し、そのうえで大賞、部門賞などを決めた。第1回の大賞は茨城県境町の「公共交通機関の空白地域における地域住民の手でなしとげた国内初の自動運転バスの社会実装に向けた諸活動」が輝いた。

4分野を設定している部門賞では、「モビリティ・ソリューション賞」に東京都千代田区の日本交通が妊婦が緊急時にタクシーを呼ぶことができるサービスとして導入した「陣痛タクシー」、 「SDGs(持続可能な開発目標)貢献賞」としては埼玉県さいたま市の株式会社タウによる水没車のリユース・リサイクル推進等の諸活動がそれぞれ選ばれた。

また、「地域・コミュニティ活性化賞」には、鳥取県琴浦町の赤碕ダイハツによる過疎地域で自動車整備事業者が連携した自動車モビリティ確保への取り組み、「自動車ユーザー連携賞」には宮城県石巻市の日本カーシェアリング協会による、クルマを活用した東日本大震災後の被災者支援活動が選定された。このほか、選考委員会の意向による「特別賞」も2件選ばれた。

選考委員会の鎌田委員長は「ご応募いただいた取り組みは大変クオリティーが高いものが多く、難しい議論となった。大賞となった茨城県境町の皆さんによる取り組みは、公共交通網がぜい弱な地域において、行政や協力事業者のイニシアチブはもちろん、住民がバス停に私有地を提供するといった自発的な支援が大きな特徴であり、MaaSの潮流のなかでひとつの方向を示すものとして高く評価された」とコメントした。表彰式は2月7日に東京都港区の芝パークホテルで開く。