トニー・ボウ選手とMontesa COTA 4RT(ポルトガル大会)《写真提供 本田技研工業》

2021トライアル世界選手権シリーズ最終戦ポルトガル大会が9月18日に開催され、ホンダレーシング(HRC)の契約ライダーで、ワークスチーム「レプソルホンダチーム」のトニー・ボウ選手が15年連続15回目のシリーズチャンピオンを獲得した。

今シーズンのトライアル世界選手権は、全6戦計9レースでタイトルが争われた。トニー・ボウ選手は、6月の開幕戦イタリア大会で優勝と2位、続く第2戦フランス大会で優勝し、トライアル世界選手権での自身通算120勝を達成。サマーブレイク明けのアンドラ大会では優勝と3位、続くシーズン2回目のフランス大会、2日間大会であるスペイン大会では3レース連続で優勝し、チャンピオンに王手をかけて最終戦に臨んだ。そして、このポルトガル大会でも優勝し15連覇が決定した。

ボウ選手は、2007年にHRCのワークスマシン「モンテッサ COTA 4RT」で初の世界チャンピオンを獲得して以来連覇を重ね、人工セクションを走破する屋内競技であるXトライアル世界選手権でも14年連続のチャンピオンに輝いており、あわせて29連覇を達成し、連覇記録を更新中だ。

◆トニー・ボウ選手のコメント

開幕のわずか1か月前にけがを負ってしまい、いつもと違う苦しいシーズンになった。15年連続でチャンピオンを獲得してきて、いつかチャンピオンでなくなる日が来ると思うが、けがが原因で失いたくはない。100%の力を出して戦い、シーズンの進行とともに調子を整えてきた。けがをする前がいい状態だったので、回復も早かった。またチャンピオンになることができて、とてもうれしい。チームのみんなに感謝している。藤波貴久選手のキャリア最後の大会ということで、今日はみんなにとって特別な日だった。彼のいないチームHRCは想像できないが、彼の今後の活躍を祈っている。

チャンピオンロゴ《写真提供 本田技研工業》 トニー・ボウ選手(ポルトガル大会)《写真提供 本田技研工業》 トニー・ボウ選手とRepsol Honda Team(ポルトガル大会)《写真提供 本田技研工業》