次世代操船システム HARMO《写真提供 ヤマハ発動機》

ヤマハ発動機は、電動推進ユニットとステアリングシステムなどを統合した新しい操船システム「HARMO (ハルモ)」の先行受注を欧州にて開始し、2022年春に欧州で販売する。

また、9月16日から21日にイタリアで開催されるジェノバ国際ボートショーにHARMOを出展する。

HARMOは電動モーターを動力とする推進器ユニットと動作を制御するリモートコントロールボックス、直感的な操作を可能とするジョイスティックなどで構成する「次世代操船システムプラットフォーム」。電動ならではの静粛性により、乗船者がさらに快適に過ごせるスマートパッケージボートの提供を目指して開発した。

モーター駆動には、駆動力をスクリューの軸に伝えるのではなく、スクリューの羽の先端をつないだリムを回転させるリムドライブ方式を採用し、高効率な電動推進を実現。特に低速にて強い推進力が出せるため、直感的な操作感を提供するとともに、振動・騒音が圧倒的に小さく、快適な操船ができる。ステアリングは大舵角で、ボートはその場での回頭が可能。ジョイスティックによるシンプルな操作によって、簡単にボートを操船でき、2機掛けの場合はジョイスティックを横に倒すだけで横方向への移動が可能。難しい離着岸などをサポートする。

ヤマハ発動機では、環境意識の高まっている欧州を中心とした市場を想定し、2016年にオランダ・アムステルダム、2020年1月にドイツ・デュッセルドルフなどでも参考出展し、多くの注目を集めた。また、2020年8月から北海道小樽市の小樽運河クルーズで実証運航をすすめるなど、多くの知見を獲得している。

次世代操船システム HARMO《写真提供 ヤマハ発動機》 次世代操船システム HARMO《写真提供 ヤマハ発動機》 次世代操船システム HARMO《写真提供 ヤマハ発動機》