ホンダ・シビック・タイプR 改良新型のリミテッドエディションの米国向け第一号車《photo by Honda》

ホンダの米国部門は8月26日、改良新型『シビックタイプR』(Honda Civic Type R)の「リミテッドエディション」の米国向け第一号車を、オンライン募金プラットフォームの「Omaze(オメイズ)」で獲得したユーザーに引き渡した、と発表した。

米国で600台を限定販売するリミテッドエディションには、改良新型シビックタイプRのすべてのアップデートに加えて、究極のストリートリーガルサーキットマシンを目指して、専用チューニングが施されている。

◆トータルで20kg以上の軽量化

リミテッドエディションのハイライトは、軽量化にある。足回りには、BBS製の軽量鍛造アルミホイールを装着し、バネ下重量を8.2kg低減する。シビックタイプRリミテッドエディションに専用装着される軽量高剛性なBBS製20インチアルミホイールは、複雑な鍛造プロセスにより、高度な素材密度と軽量化を実現し、俊敏性とスピードの理想的な融合を可能にしたという。

また、防音材を削減し、リアワイパー、トノカバー、リアヒーターダクトなどを廃止した。これにより、12.7kgの軽量化を実現する。サスペンションは、ダンパーを専用チューニングした。コントロール性能とフィードバックを引き上げるために、ステアリングにも再チューニングを施している。

シングルピースのフロントブレーキローターは、耐フェード性を高め、バネ下重量を減らしてブレーキ性能を向上させる目的で、2ピースのローターに変更された。より耐フェード性の高いブレーキパッドも採用した。ブレーキペダルは、ブレーキ作動する前の遊びを、およそ17%減らし、ダイレクト感を高めた。さらに、新しいフロントブレーキシステムにより、バネ下重量が片側1.1kg、合計で2.2kg削減され、乗り心地とハンドリングの両方のパフォーマンスを向上させている。ベース車両に対する軽量化は、20kg以上に及ぶという。

◆専用ボディカラーのフェニックスイエロー

過去のタイプRの限定モデルに敬意を表して、改良新型シビックタイプRのリミテッドエディションは、専用ボディカラーのフェニックスイエローで塗装する。さらに、ルーフ、ドアミラーカバー、ボンネットのエアダクトには光沢ブラック塗装を施した。リアハッチには、ダーククローム仕上げのシビックエンブレムが装着される。

バンパーカットアウト部分にボディカラーのアクセントが追加された新デザインのバンパーを装備する。さらに、開口部が13%大きくなった新デザインのフロントグリルを採用した。これは、改良されたラジエーターとの相乗効果で、サーキット走行などでのエンジン冷却性能を向上する。ホンダによると、エンジン冷却水の温度を最大18度低下させるという。大型化されたフロントグリル開口部に起因するフロントダウンフォースのわずかな減少は、バンパーの下に新デザインのフロントスポイラーを装備することで解消した。フロントバンパー両端には、新たにリブ付きセクションが設けられた。

インテリアには、新デザインのアルカンターラ仕上げのステアリングホイール、スエード製シフトブーツを備えた新デザインのシフトレバーが装備された。新しいシフトレバーの形状は、1997年に登場した初代シビックタイプRを連想させるものとした。このシフトレバーには、シフトフィールと精度を向上させるために、90gのウェイトを内蔵する。限定車であることを示すシリアルナンバープレートが装着された。

◆北米仕様の2.0ターボは最大出力306hp

ボンネットの下には、直噴2.0リットル直列4気筒ガソリン「VTEC」ターボエンジンが搭載される。北米仕様の場合、最大出力は306hp、最大トルクは40.8kgmを引き出す。クロスレシオの6速MTとLSDを介して、前輪に駆動力が伝達される。

ドライバーは3つのドライブモードとして、「コンフォート」、「スポーツ」、「+ R」が切り替えられる。選択したモードに応じて、サスペンションの硬さ、ステアリングアシスト、スロットルレスポンスが変化する。新採用のアクティブサウンドコントロールは、選択されたドライブモードに合わせて、室内サウンドを最適に調整してくれる。

◆4万1000人以上から50万ドル以上の募金が集まる

ホンダの米国部門は、この改良新型シビックタイプRのリミテッドエディションの米国向け第一号車を、オンライン募金プラットフォームのOmaze(オメイズ)で獲得したユーザーに引き渡した。オメイズは、オンライン募金プラットフォームによって、これまでに1億5000万ドル以上の資金を調達しており、世界中の非営利団体を支援している。

オメイズのオンライン募金プラットフォームでは、リミテッドエディションの米国向け第一号車を、寄付した人の中から抽選で1名が獲得。寄付する金額は、一口10ドル、25ドル、50ドル、100ドルに分かれている。抽選の当選確率は応募総数によって変わるが、一口の10ドルでも当選する可能性があるという。

今回は4万1000人以上の応募があり、50万ドル以上の募金を集めた。すべての募金は、サーグッドマーシャルカレッジ基金に寄付される予定だ。当選したユタ州のザンダーL氏には、車両本体の他に、サーキットでホンダのインディカードライバー、コルトン・ハータ選手の助手席に同乗する体験も用意された。

「シリアルプレート001」が装着された実車と対面したザンダーL氏は、「ホンダの熱狂的なファン、そして、過去のシビックオーナーとして、米国で最初のシビックタイプRリミテッドエディションを獲得するなんて、夢みたい。コルトン・ハータ選手との同乗体験は、人生で最高の経験のひとつ。今回のチャンスに感謝している。これは、本当に一生に一度のこと」と語っている。

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