総合部門1位:トヨタ・ヤリス・ハイブリッド《写真撮影 小林岳夫》

イードが運営するマイカー燃費管理サービス「e燃費」は8月27日、実燃費とカタログ燃費達成率の優秀車種8部門を表彰する、「e燃費アワード2020-2021」を発表した。総合部門1位はトヨタ『ヤリス』(ハイブリッド)=28.3km/L。

今回で15回目を迎えるe燃費アワードは、e燃費のユーザーが投稿した実燃費データ(満タン法)を基に、「実燃費ランキング」および「カタログ燃費達成率ランキング」を作成したもの。分析対象期間は2020年1月1日〜12月31日。今回も8部門の優秀車種が発表された。

総合部門1位はトヨタ・ヤリス(ハイブリッド)。ヤリス(ハイブリッド)は新型車部門、ハイブリッド部門でも1位になり、高い実燃費性能を示した。各部門1位は以下の通り。

総合部門1位:トヨタ・ヤリス(ハイブリッド)
新型車部門1位:トヨタ・ヤリス(ハイブリッド)
ガソリン車部門1位:スズキ・スイフト
ディーゼル車部門1位:マツダ2(ディーゼル)
ハイブリッド車部門1位:トヨタ・ヤリス(ハイブリッド)
軽自動車部門1位:ダイハツ・ミライース
輸入車部門1位:プジョー308(ディーゼル)
カタログ燃費達成率部門1位:日産フェアレディZ

●総合部門1位:トヨタ・ヤリス(ハイブリッド)

現行販売されている車種を集計対象とした(プラグインハイブリッド車は除外)。総合部門1位に輝いたのはトヨタ・ヤリス(ハイブリッド)=28.3km/L。2位のトヨタ『プリウス』=24.5km/Lに3.8km/Lの大差をつけた。昨年度総合1位のトヨタ『アクア』は3位になった。トップ10位のうちハイブリッド車が8車種を占め、ハイブリッド車優位の傾向は例年通りだ。アクアは2021年に新型が登場しており、今年度は旧型がエントリーしている。

●新型車部門1位:トヨタ・ヤリス(ハイブリッド)

2020年1月から2020年12月に販売が開始された車種が集計対象(プラグインハイブリッド車は除外)。新型車部門でもトヨタ・ヤリス(ハイブリッド)=28/3km/Lが1位を獲得。2位のホンダ『フィット』(ハイブリッド)=23.5km/Lに4.8km/Lという大きな差をつけた。また、ヤリスのSUVバージョンとなるトヨタ『ヤリスクロス』(ハイブリッド)=22.7km/Lも3位にランクインしている。

なお「新型車部門」は発売間もない車種が多いため、最低標本数の基準を他の部門と変えてあり、新型車部門にランクインしても、他の部門にはランクインしない車種もある。

●ガソリン車部門1位:スズキ・スイフト

現行販売されている純粋なガソリン車を集計対象とした(軽自動車、ハイブリッド、プラグインハイブリッドは除外)。この部門は、昨年に続きスズキ『スイフト』=18.8km/Lが1位になった。2位はダイハツ『ブーン』=17.8km/L。昨年度2位のホンダ『シャトル』は3位となった。

●ディーゼル車部門1位:マツダ2(ディーゼル)

ディーゼル車部門はマツダ『デミオ』から車名変更した『マツダ2』(ディーゼル)=20.2km/Lが1位に。デミオ時代から7年連続ディーゼル車部門の王座を防衛している。2位はプジョー『308』(ディーゼル)=18km/Lが返り咲き。3位は『マツダ3セダン』(ディーゼル)が新たにランクインした。プジョー308は新型の日本市場導入が予告されている。

●ハイブリッド車部門1位:トヨタ・ヤリス

ハイブリッド車が集計対象(プラグインハイブリッド車は除外)。この部門でもトヨタ・ヤリス(ハイブリッド)=28.3km/Lが1位。続いてトヨタ・プリウス=24.5km/Lが2位、3位はトヨタ・アクア=24.3km/Lとなった。10位までの8車種がトヨタで、その他のメーカーからはホンダ・フィット(ハイブリッド)、同『インサイト』がランクインした。

●軽自動車部門1位:ダイハツ・ミライース

軽自動車部門は昨年度に引き続きダイハツ『ミライース』=23km/Lが1位。2位も昨年度と同じくスズキ『アルト』=22.6km/L。スズキが10位中5車種を送り込んでおり、軽自動車の燃費におけるスズキ車の強さは今年度も健在だ。

●輸入車部門1位:プジョー308(ディーゼル)

現行販売されている輸入車を集計対象とした(海外専売モデルと並行輸入車は除外)。昨年度に引き続きプジョー308 (ディーゼル)=18km/Lが1位。2位はフォルクスワーゲン『ゴルフTDI』=17.3km/Lとなり、昨年2位だったプジョー『308SW』(ディーゼル)=17.7km/Lは3位になった。ランクインした車両のうち8車種がディーゼルだ。ゴルフは2021年に新型が日本市場に導入された。

●カタログ燃費達成率部門1位:日産フェアレディZ

現行販売されている車種を集計対象(プラグインハイブリッド車は除外)とした、カタログ燃費に対する実燃費の達成率ランキングだ。1位には日産『フェアレディZ』(旧型)=93.5%がランクインした。2位にマツダ『ロードスターRF』、3位にはジープ『レネゲード』。日産フェアレディZは2021年に新型が発表されている。

例年カタログ燃費達成率部門は、カタログ燃費が相対的に低いスポーツカーやSUVなど、走行抵抗や車重の面でカタログ燃費計測では不利になりやすいモデルが上位を占める。

e燃費が発表する車種別実燃費データは、全国のe燃費ユーザーの実燃費データを車両型式ごとに集計したものだ。しかしデータの中には、入力ミスなどによるイレギュラーな数値、非現実的な数値が混在しているため、給油量、走行距離などに一定の基準を設け、それらをクリアしたデータのみを集計対象としている。また、統計的に充分なデータ数を確保できた車種のみを発表している。

分析対象期間は2020年1月1日〜12月31日。期間内に、新車購入が可能な車両を集計対象としている。期間中に販売が終了した車両も対象だ。

またe燃費における車種は、国土交通省登録の型式を基準とし、さらに、燃費に影響を与えるトランスミッションの種類、過給器の有無、駆動方式で区別している。いっぽう、グレードや外装が異なっていても、車両型式およびカタログ燃費値が同一のものは同一車種(例:プリウス=プリウスG’s、ムーヴ=ムーヴカスタムなど)として扱う。

「e燃費(=実燃費、単位はkm/L)」が同値の場合は、カタログ燃費達成率(%)の高い方をランキング上位とした。

総合部門1位:トヨタ・ヤリス・ハイブリッド《写真撮影 小林岳夫》 総合部門2位:トヨタ・プリウス《写真提供 トヨタ自動車》 総合部門ランキング《出典 イード》 新型車部門1位:トヨタ・ヤリス・ハイブリッド《写真撮影 小林岳夫》 新型車部門2位:ホンダ・フィット・ハイブリッド《写真撮影 中野英幸》 新型車部門ランキング《出典 イード》 ガソリン車部門1位:スズキ・スイフト《写真提供 スズキ》 ガソリン車部門2位:ダイハツ・ブーン《写真提供 ダイハツ工業》 ガソリン車部門ランキング《出典 イード》 ディーゼル車部門1位:マツダ2(ディーゼル)《写真撮影 中野英幸》 ディーゼル車部門1位:マツダ2(ディーゼル)《写真撮影 中野英幸》 ディーゼル車部門ランキング《出典 イード》 ハイブリッド車部門ランキング《出典 イード》 軽自動車部門1位:ダイハツ・ミライース《写真提供 ダイハツ工業》 軽自動車部門2位:スズキ・アルト《写真提供 スズキ》 軽自動車部門ランキング《出典 イード》 輸入車部門1位:プジョー308(ディーゼル)《写真撮影 中村孝仁》 輸入車部門2位:VWゴルフTDI《写真提供 VGJ》 輸入車部門ランキング《出典 イード》 カタログ燃費達成率部門1位:日産フェアレディZ《写真提供 日産自動車》 カタログ燃費達成率部門2位:マツダ・ロードスターRF《写真提供 マツダ》 カタログ燃費達成率部門ランキング《出典 イード》