ヤマハ YZF-R7《写真提供 ヤマハ発動機》

ヤマハ発動機は、689ccパラレルツインエンジン搭載の新型スーパースポーツ『YZF-R7』を欧米で発売した。日本市場導入は2021年冬以降を予定。

YZF-R7は、「Fun Master of Super Sport」をコンセプトに開発。ネイキッドモデル『MT-07』の基本コンポーネントをもとに、最新スーパースポーツのスタイルとスポーティなハンドリングを調和させ、幅広い技量のライダーが“扱いきれるスーパースポーツ"を目指した。

◆MT-07のツインエンジンを軽量高剛性フレームに搭載


パワーユニットはMT-07 2021年モデルと同一仕様のCP2(クロスプレーンの2気筒)エンジンを採用する。最大トルクは67.0Nm、最大出力は未公表。2次レシオをMT-07の43/16=2.687から42/16=2.625へと最適化し、高揚感ある走り、スポーティな乗り味をもたらす。またMT-07系モデルでは初装備となる、アシスト&スリッパークラッチを採用。クラッチレバーの操作荷重の低減に加え、大きなバックトルクによる車体挙動への影響を抑え、過度なエンジンブレーキ発生を抑止し、走行性を支援する。

剛性バランスをチューニングした軽量ダイヤモンドフレームは、MT-07と同じ基本骨格に、アルミ製のセンターブレースをリジッドマウントするなど、各部の締付剛性を最適化。ピボット廻りのねじり剛性を高めるとともに、全体の剛性バランスをチューニングした。また、倒立式フロントサスペンションの効果も重なって、入力に対するリニアな反応や切り返し時の機敏さ、ステップワークに対する応答性など、スポーティな操縦性を生むポイントとなっている。

◆新設計倒立フロントフォーク採用


新設計Φ41mmインナーチューブの倒立式フロントサスペンションは、旋回時、制動時などでの良好なフロント接地感を実現。減衰力とばね定数を最適化し、車体挙動の分かりやすさ、ワインディング路やショートサーキットでの操縦性などを主眼にセッティングしている。

リアはリンク式モノクロスサスペンションを採用する。ショックユニットは、減衰特性、ばね定数を専用開発。新ディメンション採用に伴いリンクを調整、MT-07同様の水平方向の配置でスペースの効率化を図り、マス集中化とコンパクト化に貢献している。

◆攻めのライポジだが自由度も高い


ライディングポジションは、スポーティで伏せやすく、制動時のホールド性に優れるよう設定。また、スポーティなセパレート型ハンドルは、ヒップポジションとフットレストの位置からバランスを図った絞り角/垂れ角を採用している。シート幅は細く、座面後方は広いため、ポジション自由度があり、ワインディング路や高速道路、サーキットでのスポーツ走行まで、幅広い用途に配慮。タンデムシートとの段差がシートストッパー風の外観に貢献している。

◆Rシリーズのデザイン言語を継承


デザインコンセプトは「Skinny Proportion for Perfect Control」。スリムなエンジンは、慣性モーメントが少なく、特に旋回時や切り返し時にそのメリットを感じられる。また前面投影面積の小ささは空気抵抗の低減にも寄与する。さらに、ホリゾンタルラインを基軸とするシルエット、空力性能を最大化するエアマネジメントカウル、M字ダクトや2眼ポジションランプなど、「YZF-R1」が持つRシリーズとしてのスタイリングアイコンも継承。ヘッドランプはM字ダクトの中央にバイファンクションの1灯を配置した。

ヤマハ YZF-R7《写真提供 ヤマハ発動機》 ヤマハ YZF-R7《写真提供 ヤマハ発動機》 ヤマハ YZF-R7《写真提供 ヤマハ発動機》 ヤマハ YZF-R7《写真提供 ヤマハ発動機》 ヤマハ YZF-R7《写真提供 ヤマハ発動機》 ヤマハ YZF-R7《写真提供 ヤマハ発動機》 ヤマハ YZF-R7《写真提供 ヤマハ発動機》 ヤマハ YZF-R7《写真提供 ヤマハ発動機》 689ccパラレルツインエンジン《写真提供 ヤマハ発動機》 新設計Φ41mmインナーチューブの倒立式フロントサスペンション《写真提供 ヤマハ発動機》 ヤマハ YZF-R7《写真提供 ヤマハ発動機》