新聞ウォッチ(イメージ)《写真提供 写真AC》

新年度がスタートした。2020年度最後の取引となった昨日(3月31日)の東京株式市場では、日経平均株価が、前日比253円90銭安の2万9178円80銭で終わったが、年度末の株価としては1989年度末(2万9980円)以来31年ぶりの高水準。1年前の昨年度末からの上げ幅は1万円を超え、過去最大だったという。

きょうの各紙も「年度末株価31年ぶり高値」(読売)などと取り上げている。それによると、コロナ禍の影響で20年3月に1万6552円まで急落していたが、4月以降は各国の中央銀行による金融緩和や政府の財政出動を支えに右肩上がりとなった。さらに、今年2月には3万467円をつけ、1990年8月以来30年半ぶりに3万円台を回復するなど「おおむね上昇基調だった」などと伝えている。

また、上場企業の多くは3月期決算のため、期末日となる年度末株価に注視。20年度決算は株価の上昇で、「減損処理」が必要となるケースは少ないという。

一方、外国為替市場で円安が加速。31日は対ドルで1ドル=111円に接近し、約1年ぶりの円安・ドル高となった。米国の長期金利上昇を背景にしたドル買いが進んだものとみられる。半導体不足の影響で減産も余儀なくされている自動車などの輸出型企業には追い風となる。

株価は31年ぶりの高値、為替は1年ぶりの円安などと、年度末らしく「…ぶり」のニュースが目立つが、ガソリン価格については 3月29日時点でレギュラーガソリン1リットル当たりの全国平均小売価格が150円30銭。18週連続の値上がりで150円台を付けたのは昨年2月10日の調査以来、約1年2カ月ぶりという。また、ハイオクは161円20銭、軽油は130円40銭と高値が続く。

エイプリルフールでフォルクスワーゲンが社名を「ボルツワーゲン」と変更するとふざけて発表したが、自動車ユーザーにとって負担が大きいガソリンの高騰も「悪いジョーク」とはならないものか……。

2021年4月1日付

●コロナ大阪まん延防止措置、市内限定1か月、政府きょう決定(読売・1面)

●日立1兆円で米IT買収、デジタル分野強化(読売・12面)

●年度末株価31年ぶり高値、2万9178円上げ幅1万円超す(読売・13面)

●個人情報の指針、LINEが改定、データ移転先の国名明記(朝日・1面)

●ガソリン150円超1年2か月ぶり(朝日・8面)

●ルネサス復旧壁高く、株主総会火災報告、焼損装置の調達課題(毎日・9面)

●フォルクスワーゲン改めボルツワーゲン? エイプリルフール一足早く発表(毎日・9面)

●日野が1.3万台リコール(東京・22面)

●脱炭素30年目標壁高く(日経・3面)