ポルシェ・タイカン・クロスツーリスモ のプロトタイプ《photo by Porsche》

ポルシェは2月19日、EVスポーツカーの『タイカン』の派生モデル、『タイカン・クロスツーリスモ』(Porsche Taycan Cross Turismo)のプロトタイプの写真を公開した。

◆ミッションEクロスツーリスモの市販バージョン

タイカン・クロスツーリスモは2018年春、スイスで開催されたジュネーブモーターショー2018でワールドプレミアされたコンセプトカー、『ミッションEクロスツーリスモ』の市販バージョンとなる。タイカンから派生するEVクロスオーバーに位置付けられる。

ミッションEクロスツーリスモでは、オフロード仕様のSUVのスタディモデルを提案していた。2つのパーマネントマネージメントシステムモーター(PSM)を搭載し、最大出力600ps以上を発生する。パワフルなモーターにより、0〜100km/h加速は3.5秒以内、200km/hに到達するまでには要する時間は12秒以内の性能を発揮する。

また、ミッションEクロスツーリスモのボディサイズは、全長が4950mmだ。モーターのパワーが、4輪を駆動する4WDとなる。800Vの急速充電ネットワークに対応しており、素早い充電を可能にした。1回の充電での航続は、最大で500 km(NEDC:新欧州サイクル)を確保していた。

◆ルーフを後方へ延長して荷物スペースと後席の空間を拡大

ポルシェは、このタイカン・クロスツーリスモのプロトタイプの写真を公開した。車体に軽いカモフラージュが施されたプロトタイプだ。フロントはヘッドライトがタイカンと共通デザインだが、バンパーは専用デザイン。リアはタイカン・クロスツーリスモ専用のデザインとなる。

タイカン・クロスツーリスモでは、タイカンよりも広いスペースや柔軟性、多様性を追求している。エクステリアは、タイカンのルーフを後方へ延長し、荷物スペースと後席の空間を拡大した。ルーフレールもタイカンにはない装備となる。ポルシェによると、アクティブなライフスタイルに似合う車で、都市と郊外の両方に適するという。

また、タイカン・クロスツーリスモでは、ちょっとしたオフロードや砂利道を走行できるようにするために、最低地上高を引き上げた。さらに、サスペンションシステムを最適化して、CUV(クロス・ユーティリティ・ビークル)専用の走行モードが採用される。これにより、荒れた路面でも、走行安定性、パフォーマンス、ダイナミクスを高めているという。

◆シェイクダウンテストの最終段階に

ポルシェによると現在、タイカン・クロスツーリスモは、シェイクダウンテストの最終段階にあるという。ポルシェの開発センターが立地するドイツ・ヴァイザッハの周辺の公道において、車体に軽いカモフラージュを施したタイカン・クロスツーリスモのプロトタイプが、走行テストに取り組む。オフロード走行テストも進められている。

ポルシェでタイカンシリーズのチーフエンジニアを務めるステファン・ウェックバッハ氏によると、ルーフラインは、まったくの新開発になるという。

タイカンの販売は好調で、最初の1年間で2万台以上が世界中の顧客に納車された。ポルシェ初のオールエレクトリックスポーツサルーンのタイカンで、自然豊かな場所を訪れたいという新しい顧客に向けて、タイカン・クロスツーリスモが登場する予定、としている。

ポルシェ・タイカン・クロスツーリスモ のプロトタイプ《photo by Porsche》 ポルシェ・ミッションE クロスツーリスモ《photo by Porsche》 ポルシェ・ミッションE クロスツーリスモ《photo by Porsche》 ポルシェ・ミッションE クロスツーリスモ《photo by Porsche》 ポルシェ・ミッションE クロスツーリスモ《photo by Porsche》 ポルシェ・ミッションE クロスツーリスモ《photo by Porsche》 ポルシェ・ミッションE クロスツーリスモ《photo by Porsche》 ポルシェ・ミッションE クロスツーリスモ《photo by Porsche》 ポルシェ・ミッションE クロスツーリスモ《photo by Porsche》 ポルシェ・ミッションE クロスツーリスモ《photo by Porsche》 ポルシェ・ミッションE クロスツーリスモ《photo by Porsche》 ポルシェ・ミッションE クロスツーリスモ《photo by Porsche》 ポルシェ・ミッションE クロスツーリスモ《photo by Porsche》