数少ないハイブリッド軽自動車の例:スズキ・スペーシア・ハイブリッド《写真提供 スズキ》

気になるニュース・気になる内幕。今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析する新聞ウォッチ。…………

「地方の足」として人気のある軽自動車についても、ガソリンエンジンだけで走る新車の販売ができなくなるという。政府が脱炭素社会に向けて年内にまとめる実行計画で、重点分野の一つとなる「自動車産業・蓄電池」の取り組み方針の全容について、きょうの読売と日経が報じている。

それによると、2030年代半ばまでに新車販売を全て「電動車」とする目標に関し、軽自動車も対象に含めると、伝えている。つまり、登録車の乗用車と同様に、軽自動車も電気自動車(EV)やハイブリッド車(HV)などに切り替えなければならないことになるようだ。

また、EVの購入や利用、維持で必要になるトータルのコストを30年までにガソリン車並みまで引き下げることも打ち出すという。ただ、乗用車より排ガス量が多いトラックなどの商用車については、電動車化を目指す時期を2021年夏までに明確に示す方針という。

現在、国内新車販売の約4割近くを軽自動車が占めるほどに人気があるのは、HVが主流の登録車に比べて、ほとんどがガソリンエンジンで車両価格が割安のほかに、自動車税などの維持費の負担も少ないことが大きなメリットとなっている。その軽自動車もHVやEVの電動車に替えなければならないことは、コスト面での優位性が失われ、小型車とのすみ分けも難しくなる。軽自動車の存在価値も危ぶまれる可能性もある。

2020年12月23日付

●「新車全て電動」軽も対象、政府30年代目標、コストガソリン並みに(読売・9面)

●英仏の工場トヨタ停止、コロナ異変腫(読売・9面)

●交通死急増今年151人、オートバイ事故死多発(読売・27面)

●三菱UFJ銀頭取に半沢氏、常務から昇格へ、異例の13人抜き(朝日・7面)

●社説・脱ガソリン車政策、「ハイブリッド」後見据えて(毎日・3面)

●ソフトバンク20ギガ月額2980円、ブランド新設ドコモ対抗(毎日・6面)

●イーパレット店舗としても使えます、トヨタ自動運転EV公開(毎日・6面)

●「脱ガソリン」世界で加速、ハイブリッド車判断われる(東京・3面)

●ガソリン車戦略と課題、環境規制、欧米が急ピッチ(日経・5面)

●中国高級EV、1.3兆円調達米上場3社、テスラ株人気便乗(日経・8面)

●主要証券の来年見通し、日経平均3万円回復も(日経・19面)

●「アップル、EV生産検討」報道、サプライヤーが注視(日経・14面)

トヨタのフランス工場《photo by Toyota》 トヨタeパレット《写真提供 トヨタ自動車》