サンデンHDが製造するコンプレッサー(参考画像)《画像 サンデンホールディングス》

自動車部品メーカーのサンデンホールディングスは6月30日、業績悪化に伴って私的整理の一種である特定認証紛争解決手続(事業再生ADR)を申請したと発表した。

同社では、自動車機器事業への経営資源集中を加速させるなど、持続的成長を達成するための施策を積極的に推進してきた。しかし、2019年後半以降、自動車機器事業で、欧州、中国市場を中心に車両販売が減少したことに加え、2020年に入って新型コロナウイルス感染拡大の影響で、中国、欧州、アジアを中心に、同社グループ主要工場の休業が発生した。これに伴って業績が悪化している。2020年3月期連結業績は営業損益が34億円の赤字に転落した。

このため、事業再生ADRを使って金融機関との合意のもとで、今後の事業再生に向けた強固な収益体質の確立と財務体質の抜本的な改善を目指すことにした。

今後、全ての取引金融機関と協議を進めながら事業再生実務家協会からの調査・指導・助言を得て事業再生計画案を策定する。強固な収益体質の確立と財務体質の抜本的な改善、持続的成長を目的に、複数のスポンサーとの資本業務提携を検討する。