2019年のINDYCARセント・ピーターズバーグ戦。《写真提供 INDYCAR》

NTTインディカー・シリーズは今週末の2020年シーズン開幕戦について、日程短縮等の措置を施した上で「無観客」にて実施する旨を発表した。決勝レースが3月15日実施予定であることは変わらない。

欧米での新型コロナウイルス問題深刻化を受けての対応が各方面で相次ぐなか、北米最高峰のオープンホイールシリーズにも影響が出ることとなった。米フロリダ州セント・ピーターズバーグで今週末に開催されるインディカーの今季開幕戦は、当初予定の3日間走行(金〜日)が2日間走行(土〜日)にリスケジュールされ、「無観客」で実施されることに。レースウイークの木曜(現地12日)に発表されている。

同じ週末に今季のスタートを切る予定だったF1は、開幕戦オーストラリアGPのキャンセルを“ドタキャン”に近い格好で宣言(現地メルボルンでチームスタッフに新型コロナウイルス陽性確認者が発生するなどしたため)。インディカーの方は現時点で無観客ながらもレースを行なう方向を維持しているが、世界的な状況が状況だけに、これで実施完全確定と言い切ることは難しいか…?

アメリカではNASCARに関しても無観客化策のアナウンスが為されている。また、フロリダ州セブリングにて3月20日決勝予定だった世界耐久選手権(WEC)のセブリング1000マイルレースがキャンセルになり、同じ週末に同地で開催される予定だったIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権のセブリング12時間レースは11月への延期が発表された。

インディカー・シリーズは4月に第2〜4戦をアメリカ各地にて開催する予定になっているが、これらへの影響(無観客化、延期、中止等)も今後続出することが予想される。インディ、F1、WECと世界のトップレースシリーズが当面の混乱を避けられない事態に追い込まれているなか、それぞれが内包する5〜6月の世界3大レース、「インディ500」「モナコGP」「ルマン24時間」に影響が及ぶ可能性も否定できなくなってくるかもしれない。

(*上記の内容および観測は日本時間3月13日11時の段階での発表や情報等に基づくもの)

[追記]4月19日の週末にはカリフォルニア州ロングビーチでNTTインディカー・シリーズとIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権が併催される予定だったが、大会主催者は公式サイトにて大会延期の旨を発表済み。声明には「延期が実現できない場合、我々は2021年大会の実現に期待する」と、2020年大会中止の可能性も示唆されている。なお、日本時間3月13日13時の時点で、両シリーズからのロングビーチ戦についての発表はそれぞれの公式サイト上には確認されていない。

2019年のINDYCARセント・ピーターズバーグ戦。《写真提供 INDYCAR》 2019年のINDYCARセント・ピーターズバーグ戦。《写真提供 INDYCAR》 2019年のINDYCARセント・ピーターズバーグ戦。《写真提供 INDYCAR》