王者メルセデスの今季型「W11」が“始動”(#44 ハミルトン)。《写真提供 Mercedes-AMG F1》

2月中旬、F1参戦各チームの今季型マシンの公開や発表、走行等が続々と実施されている。ディフェンディングチャンピオンのメルセデスは「Mercedes-AMG F1 W11 EQ Performance」を14日に公開、英シルバーストンでシェイクダウンも実施した。

2014年以降、絶対王者の名に相応しい活躍を演じ続け、21世紀のシルバーアロー伝説を構築中のメルセデス。今季は「W11」で7年連続のドライバー&コンストラクター両部門タイトル獲得を目指す。

ちなみにメルセデスF1マシンの型式における「W」は、クルマ、車両、自動車を示すドイツ語「Wagen」の頭文字とされ、メルセデスの伝統的な冠号となっている。1954〜55年のF1で12戦9勝の活躍を見せたときのマシン名が「W196」、そして2010年の現体制チーム参戦以降は「W01」から数字が進められてきた(今季が11シーズン目で「W11」)。

メルセデスのドライバー布陣は今季も#44 ルイス・ハミルトン(チーム在籍8年目)と#77 バルテリ・ボッタス(同4年目)で変わらない。

ハミルトンはマクラーレン時代の2008年に初戴冠し、メルセデスで14、15、17、18、19年と王冠をコレクトしてきた(16年の王者はニコ・ロズベルグ)。ハミルトンにとって今季は通算7度目のタイトル獲得に挑むシーズンであり、7冠達成となれば、あのミハエル・シューマッハーと並ぶ歴代最高記録となる。またレースでの優勝回数に関しても、あと7に迫っているシューマッハーの通算最多91勝の更新が期待される。

一方のボッタスは、同じマシンに乗る者として今季こそ“ストップ・ザ・ハミルトン”の急先鋒になれるかどうか。ナンバー2に甘んじ続けるわけにはいかない彼の活躍度合いこそが、シーズンの緊迫感を高めるカギといえるかもしれない。

そしてチームが7年連続のコンストラクターズタイトル(製造者部門王座)獲得を達成したならば、これは現在6連覇で並んでいる1999〜2004年のフェラーリを上回り、歴代単独最高の連覇記録となる。

昨季は21戦15勝のメルセデス。マシンの速さ以上にチームとしての強さの部分が突出していた印象もあるところで、今季も変わらぬ盤石さを見せるかどうか、やはりそこが今季F1の最大注目点となりそうだ。

王者メルセデスの今季型「W11」が“始動”(#44 ハミルトン)。《写真提供 Mercedes-AMG F1》 王者メルセデスの今季型「W11」が“始動”(#77 ボッタス)。《写真提供 Mercedes-AMG F1》 王者メルセデスの今季型「W11」が“始動”(#77 ボッタス)。《写真提供 Mercedes-AMG F1》 Mercedes-AMG F1 W11 EQ Performance《写真提供 Mercedes-AMG F1》 Mercedes-AMG F1 W11 EQ Performance《写真提供 Mercedes-AMG F1》 #44 ルイス・ハミルトン《写真提供 Mercedes-AMG F1》 #77 バルテリ・ボッタス《写真提供 Mercedes-AMG F1》