豊田通商の技術提携先である日本の自動車解体事業者(参考画像)《画像:豊田通商》

スズキのインド子会社マルチ・スズキは、豊田通商、豊田通商グループの子会社TTIPLとともに、使用済み車両の解体とリサイクルを行う合弁会社「Maruti Suzuki Toyotsu India Private Limited(MSTI)」を設立したと発表した。

インドでは、自動車の保有台数が4600万台、新車販売台数は年間400万台以上になるなど、自動車市場が拡大。それに伴い、使用済み車両の回収、廃棄といった課題も顕在化しており、自動車リサイクルに関する法制化の準備が進められている。マルチ・スズキは、使用済み車両に関する課題を解決するため、法制化に先立って、自動車解体・リサイクル事業の実績を持つ豊田通商グループと合弁会社MSTIを設立した。

MSTIは、ウッタル・プラデーシュ州のノイダ地区に車両解体およびリサイクル施設を2020年度中に設立。使用済み車両の仕入れから解体、廃液の抜き取りなど環境に配慮した操業を行い、処理されたスクラップを素材として販売する。同施設はMSTIの最初の施設であり、将来的には月間2000台の処理台数を目指し、今後インド国内に展開していく。使用済み車両は、マルチ・スズキ販売店だけでなく、直接個人の顧客からも回収する。

なおMSTIへの出資は、マルチ・スズキとTTIPLを含む豊田通商グループがそれぞれ50%ずつとなる。