日産自動車グローバル本社《撮影 高木啓》

気になるニュース・気になる内幕。今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析する新聞ウォッチ。…………

2020年東京五輪の開幕まできょう7月24日で1年、夢と期待が膨らむスポーツの祭典に水を差すわけでもないが、オリンピックどころでないのは業績不振に悩む日産自動車と曙ブレーキだ。

日産自動車が業績立て直しに向けて生産体制を見直すため、早期退職なども含めて世界で1万人超の人員削減を計画しているという。きょうの読売、産経、東京などが「日産世界で1万人超削減、あす公表、業績不振、体制見直し」などと報じている。

記事によると、固定費削減による利益水準の引き上げを目指して、すでに5月に公表した4800人から大幅に積み増すというもので、あすの25日に予定している2019年4〜6月期決算発表に西川廣人社長が出席して、削減計画を示す見通しとも伝えている。

削減対象は、利益水準の低い海外の工場が中心となる見込みで、日本国内でも一部の生産ライン縮小などで、生産の効率化を図るとみられる。日産の連結ベースの従業員数は19年3月末時点で約13万9000人、計画する削減幅は1割程度に達する可能性があるようだ。

一方、経営再建中の自動車部品大手の曙ブレーキ工業でも、全従業員の3割に当たる3000人規模の削減を行う方向で調整しているという。きょうの朝日や日経などが報じている。国内外で6カ所の工場を閉鎖・売却する計画で、8月と9月に債権者会議を開き、再建策の正式決定を目指す方針という。

自動車メーカーは、きょうの三菱自動車を皮切りに2019年4〜6月期の決算を発表するが、輸出関連の製造業を中心に景況感は悪化しており、各社の明暗がわかれそうだ。

2019年7月24日付

●五輪まで1年、聖火台「太陽」が理念、球体デザイン初の水素燃料(読売・1面)

●JAL制服初のパンツ、女性客室乗務員向け(読売・8面)

●日産、1万人削減、グループ全体5月の計画を倍増(読売・9面)

●トヨタミシン70年余で幕、終戦直後に創業者発案アイシン製造(朝日・9面)

●曙ブレーキ3000人削減、日米欧6工場閉鎖か売却(朝日・9面)

●JXTJ大阪製油所停止へ(朝日・9面)

●豊田市接戦サヨナラ、ベスト4出そろう都市対抗野球(毎日・19面)

●Maas都内で実証、11月自動タクシーとバス、一体予約(産経・12面)

●首都高規制テスト開始、宅配便遅れも、空港移動に注意(東京・29面)

●ダイムラー株5%取得、北京汽車、EV開発で連携(日経・8面)

JALの新制服(客室乗務員)《写真 JAL》