ECUリファレンス設計のSPC5-L9177A-K02《画像:STマイクロエレクトロニクス》

STマイクロエレクトロニクスとアロー・エレクトロニクス社は7月23日、小型エンジンの新しい排出ガス規制に準拠するEFI用リファレンス設計「SPC5-L9177A-K02」を発表した。

このECUリファレンス設計は、今後導入される欧州のユーロ5、インドのバーラトステージ6、中国のチャイナ4などの規制への準拠が求められるオートバイ、スクーターおよび三輪車用の小型エンジンが対象。また、EFI用ECUを搭載する発電機、船舶用エンジン、農機具用エンジンなどにも使用できる。

SPC5-L9177A-K02は、STのパワーアーキテクチャーを搭載するパワートレイン向け車載用32ビットマイコン「SPC572L」ラインと、電源/インタフェース/負荷駆動装置を制御する高集積IC「L9177A」をベースに、STのIGBT(STGD18N40)およびCANインタフェースIC(L9616)も搭載する。

統合開発環境(IDE)の「SPC5Studio」を含む包括的な開発エコシステムが付属し、SPC572Lライン用の各種デバイスドライバ、GTM(ジェネリック・タイマ・モジュール)のコンフィギュレーションツール、クランクシャフトの角度センサおよび駆動装置を制御する各種ライブラリなどを利用して、アプリケーション開発をすぐに始めることができる。また、EFI制御に関連する複雑な課題を克服するため、STのパートナー企業であるeMoticom社と協力して開発した基本的なアプリケーションソフトウェアも用意。単気筒エンジンの始動ならびに制御に役立てることができる。

このリファレンス設計は、今年中に量産立ち上げを予定している複数顧客の開発プロジェクトに採用されている。